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結局はグリップヒーター [CBR1000F(SC21)]

寒くなってくるとバイクにも備えを巡らす、新入りのCBRには何を付けようか。
バイク側の防寒対策と言っても、ほぼグリップ関係だけなのだが。

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この時期は本当に色々と試した。
グリップヒーター・電熱グローブ・ナックルバイザー、究極でトドメのハンドルカバーと。

今回はグリップヒーター、中々の評判が有るこれにしてみた
購入したアマゾンでは早くも売り切れなのか、リンクが切れていたので本家のサイトを貼っておく。
新型は切り替えスイッチが左グリップに内蔵なのだが、グリップ(回転)位置の自由度や自分の好み、しかも安価なので旧型を付けてみよう。

まずは恒例の実消費電力チェックだ。

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温調が細かく5段階なので全てを測ってみたけど、うーん、3段階くらいで十分な気もする。
①のMinだと約18Wだから、ウインカー球1個弱って感じかな。
⑤のMaxは約31W、LEDヘッドライト程度。
配線を分岐する時はMax電流の2.28Aを頭に入れておこう。

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まずはグリップの取付。
左(クラッチ)側は回転が無いので、目立たなくてレバー操作に支障をきたさないこのルートだ。

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右(スロットル)側は回転とブレーキ操作を考慮し、こんな感じで一番無理が無かった。

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手元から少し離れてしまうが、5段階調節のスイッチボックスはここに落ち着いた。

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グリップヒーター取付で面倒なのはこれから、配線の取り回しと給電を何処から引くか。
スイッチボックスからの配線が意外と太かったり、ハンドルの動きを阻害しない引き回しを試行錯誤したり、結構時間を費やしてしまった。

次に給電の分岐を考え配線図を眺めるが、そこそこの電流が流れるので万が一が有っても走行に出来るだけ影響が無いよう、ポジション・メーター・テールランプ用のヒューズ下流、Br/Bu(茶/青)線から分岐することにした。

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フロントカウル内に有るヒューズボックス直後から、あまり好きでは無いがまだ完全確定では無いのも有り、とりあえずエレクトロタップで分岐だ。
エレクトロタップは接触不良が起きやすいし、割り込みに注意しないと元線を痛めやすいし、何より見た目がイマイチ。今回はカウル内だし良いかな・・・

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何だかんだと色々付いてしまったが、ここら辺で終わりだと思う。

肝心のグリップヒーターだけど、アイドリング時に電装類を全てONで電圧降下しても、だいたい11.4Vでヒーター給電がストップする。
そこからスロットルを捻り11.5Vを超えると、自動的に給電が再始動するなかなか賢い奴だ。
ただMinを超えた位置でストップしても、再始動時はMinからになるのは仕方ないかな。
そして防寒性と言うか発熱加減、グリップヒーターとしては普通だと思う。

電熱グローブの場合、電池式だと持続時間に限界が有るし、有線式は邪魔で面倒過ぎる。
もちろん一番理想的ポジションに有るのだが。

ナックルバイザーの場合、一番手軽だが効果は無いよりはマシ程度、しかもカッコ悪い、オフ車以外はなかなかサマにならない気がする。

だからトータルで考えるとやっぱりグリップヒーターかな、これに防寒グローブの組み合わせが無難な所かも知れない。
何と言っても安価で簡素、そして最強の防寒はハンドルカバーなのだけど・・・

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ジワジワと楽しい [CB250RSZ(MC02)]

さあ、これで完全にバラバラ、レストアの開始だ。

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どれから手を付けようかな、まずはフレームだよね。

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と、ここで、まだヘルメットホルダーが残っているのに気が付いた。
このヘルメットホルダーはホンダの色々な車種で使われているけれど、こんな良く分からない取付ボルトは初めて見た。
ただのっぺりとしているから、どうやって回すのかしばらく悩む。
うーーーん・・・

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パーツリストでは7.ヘルメットホルダーセッティングボルトなのだが、それ以上の情報は得られない。
絵を凝視してもやっぱり頭は平らみたいだし。
ヘルメットホルダーを付けたまま、洗ったり塗装したりは避けたいのだけど。

そうなると最後は力技だ。
バイスプライヤーで思いっきりクランプして回したら、あらま、結構呆気なく回ったのだ。
ピンボタントルクスボルトとかがまだ登場していない、昔の盗難防止ボルトなんだね。

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何も気にするところが無くなったフレームを、マジックリンやモノタロウのパーツクリーナーを使いひたすら洗うのだ。

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複雑な形状のフレームは完全に乾くまで放置しておいて、次は何に取り掛かろうかパーツを眺めまわす。
どれにしような、地味に楽しい選択の時間なのだ。

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目に留まったのがステップで、片側だけ御覧の様に真っすぐにならない。
この可倒式のステップはゴムの反力で姿勢を保持するのだが、メインからタンデムまでこの時代のバイクには広く使われた方式だ。

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更に分解するとやはりゴムの自由長が、片方だけフリーにしても伸び切らず短い。
5mm程ヘタっているみたいだ。
どうやって対処しようかな、とりあえず熱湯でグツグツ煮てみた。

暫く煮てみたら2mm位戻ったが・・・これは宿題にしておこう、膨潤って荒業も有るけれど。

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次はスイングアーム。
4.リアフォークブッシュは樹脂製だった。
高分子プラスチックとかが使われ出した時代だが、これより古いバイクだと金属ブッシュになる。
金属にグリスの保持溝とかを入れて。

7.フォークカラーは金属だけど、まだシールに信頼性が今一つだったから、懐かしい20.グリスニップルが付いているのだ。
いやーイイね、グリスニップルは大好きだよ。
グリスガンで古いグリスをニューっと押し出している時なんか、いかにもメンテナンスしている気分に浸れて。

パーツリストの下に 1981.01.20 を発見、正に40年前なのだ。

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ところがまたまた嬉しい手直し箇所が有った、グリスニップルが片方だけ根元から折れていて。
折れた残骸が入ったままの状態を撮り忘れたが、作業としてはまずエキストラクターで回してみる。
しかし固着している残骸を広げる様にエキストラクターが食いむから、更に回らなくなる悪循環に陥るのだね。

生きている反対側のネジを確かめたらM6のストレート、なので最終的には残骸をΦ5mmのドリルで揉んでやり、M6のタップで全てを綺麗に取り払った。
ね、グリスニップルのネジがキラキラ光っているでしょ^^
無事にグリスニップルのメスネジが復活した!

このCB250RSZはあちこちで新旧の過渡期を思わせ、逆に新鮮な懐かしさが嬉しくなってくる。
まだまだレストアは始まったばかりだけど、やっぱりこんな作業は楽しいのだ。

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再開 [CB250RSZ(MC02)]

6月中旬以来、実に4か月もほったらかしになっていた。
このバイクはじっくりレストアしようと始めたが、骨折したのも有ったけれど、フラフラと他のバイクを弄ったり、更に近未来を衝動ポチしたり・・・忘れていた訳では無いのだよ。
近未来CBRは何時でも出動できる体制に出来たから、さあ、また始めよう。

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ここ数ヵ月センターだったCBRを移動させ、CB250RSZを弄り易い環境に整えた。
放置はしていたがしっかりとカバーしておいたので、エンジンの養生内にも異変は無かった。

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出来るだけ無理なく降ろしたかったから、エンジンはいわゆる腰下だけの状態だ。
だからガレージジャッキで軽くアシストさせれば、簡単にボルトも抜けてきた。

下ろしてから持ち上げてみたが、うーん、カブ系の横型エンジンAssyと同じくらいかな~
少し重いから30kg程度か、いずれにしても軽くはない。
ただこのままの状態で何処かに転がしておくのは忍びないよね、まずフレームからレストアしたいから暫くエンジンは触らないだろうし。

そうだ、コイツの専用ブラケットを作って、何時ものスタンドに載せてやろう。

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エンジンのマウント穴を利用するため、適当なフラットバーとアングルでブラケットを2個作り。

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それをL30x30のアングルで連結。

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そして余っていた足場単管用ベースを、ボルト止めが面倒なので溶接した。

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何時もの移動エンジンスタンドベースに、ちょっと重いけど刺し込んだら出来上がりだ。
これで適当な場所に移動させて、キレイキレイ作業も気軽に出来る。

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今日はめちゃくちゃ寒いぞ!
なんて鼻水を啜りながらも、更にリアホイール・スイングアーム等を分解。

確かに寒くはなって来たけれど、あのクソ暑い夏より余程マシ、思いのほか作業は捗る。
何より憎き吸血藪蚊の、完全沈黙はありがたい。

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4連キャブ同調 [CBR1000F(SC21)]

これ本当に33年前?1987年式なの? って程、完成度の高いバイクだ。
流石にホンダの旗艦だっただけある、ただ速いだけでなく非常に扱い易い。
アクセルを捻るとスッと静かに前に出る、しかし気が付くとヤバイって速度に・・・
そしてジャンクションの高速Rでも、素直に身体を傾け駆け抜ける。優等生過ぎるくらい。

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FZX750でもしみじみ思ったが、工業製品としての日本製バイクは、1990年頃にほぼ完成していたと思う。
電脳制御に頼らない、機械として・マシーンとして。

そして今や人間の制御範囲を超えかねない部分から、何たらモードの電子・電脳制御が補助しまくる。
勿論それが順当な進化なのだけど、しかし多くの部分がブラックボックス化してしまった。
素人が触れない箱なんか要らないのだ。
多少の扱いにくさなんて、寧ろ楽しいアナログワールド。

先日、東北道で少々あばれる君(マイルメーターは気を付けようね)させ、下道でもワザと渋滞路を走ってみた。
上は淀みなく滑らかに回るけど、強いて言えば、アイドリングとそこからのフケ上りに、ちょっとした違和感を感じる。

えーそんな訳で、毎度のキャブ全バラと、久しぶりにバキュームゲージで楽しもう。
まずガソリンを抜く。

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このバイクはガソリンの供給を安定させるため、低圧ポンプを用いている。
なのでサブタンクを高く掲げ、ポンプを介さずキャブにガソリンを直入れするのだ。
ポンプと言っても、指で吐出を止められる程度の圧だから、これ位で十分。

試しにエンジンを始動させて、問題が無い事が確認出来たら、キャブの分解にかかろう。

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キャブの配列が状況が良く分かる、シリンダーヘッドに向け扇状に開いていて。
だけどなー、4連キャブの取り外し作業って、楽した記憶が無いんだよね。
エアークリナーボックスとシリンダー間で、ガチガチに挟まれている場合が多いから。

はっきり言って4連キャブの脱着は、やりたくない作業のトップクラスなのだ。
ただ上から整然と眺められるので、何となく優しそうな感じがしたが。

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あにはからんや、これ程あっさりとキャブが外れるとは思わなかった。
流石優等生のホンダである。整備性も抜群だな。

画像の赤矢印部と対称する反対側と、2か所でクリーナーボックスを固定している。
フレームとは以上だけ、後はキャブと4か所でバンド止めだ。
それらを外して緑矢印方向にクリーナーボックスを移動させると、あらま簡単!キャブが外せるクリアランスだけ開いてくれる。

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タンクを外してスロットルとチョークのワイヤー抜く、そして上記の様にクリーナーボックスを移動させる。
初めてでもほんの20分程で、しかも何処にも無理なく力業なんか使わず、あっさりとキャブレター
Assyがゴロンである。
こりゃこの先も気軽に、キャブの取り外しができるな~

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早速キャブの分解だ。
だけどコイツも拍子抜けするほど、素晴らしく綺麗な内部だ。4つ共。
更にジェットも同様で、全ての微細穴にスラッジは全く無くて、どれもこれも気持ち良く見通せる。
いや参った、やる事が無い。

まさか33年間何もせずはあり得ないが、少なくても放置された期間は無いと思う。
外観はそれなりのくたびれ方だけど、肝心の内部は驚く程綺麗に保たれている。
定期的にエンジンを作動させ、適宜オーバーホールしていたのだろう。
だからエンジンに関しては、老体を感じさせない好調さだ。

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もう今回はキャブレターのオーバーホールなんてしていない、ただ分解点検しただけ。
なので一応コンプレッサーエアーで各部を吹きながら、元の状態に戻した。

そして最後まで至れり尽くせりだった。
バキュームエアの取り出しニップルも、ここ以外は無いって箇所に設けられている。
だからバキュームゲージの配管もあっさり終了、何だか面白くないぞ!

さあ、キャブレター4個のシンクロナイズだ。



8割ほどカットした動画だけど、それでも7分半に仕上がってしまった。
殆ど微妙な調整ばかりなので、タコメーター用のカメラとシンクロさせ難い。
作業自体はドラマチックな音も動作も無いけれど、これが地味に楽しいのだ。

繰り返すようだけど、CBR1000Fって揺るぎないマイナーバイク(そこが良いのだ)
しかし走らせたら感心し、バラしたら感動するくらい、マジで完成度は高い。
これがホンダイズムなのかな、業界盟主たる所以なのかな、改めて見直した次第。

えっ?シンクロはどうだったって?
更にスムーズに淀み無く回り、違和感も払しょくされた。

そんな気がする(笑)

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