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復元力回復 [CBR1000F(SC21)]

何だか最近、CBRを重く感じていた。
車重自体は旧いバイクだから仕方ない、最近の同クラスと比べれば当然だけど・・・
それとはまた違うよね。

1P1090275.JPG

特にこの冬場はあまりコイツには乗らなくて、他のバイク弄りの邪魔になる場合が多く、ガレージの中であっちこっち移動ばかりさせていた。
しかしこの重さは、ブレーキの引きずりが酷くなってきた感じだね、あまり乗って無いし。

それで小一時間乗り回したら、何時もの鋼製束でフロントを持ち上げるが・・・
滅茶苦茶回り方が渋いぞ!手で力いっぱいやっても、惰性回転は1/4回転が良い所だ。
軽メンテは事有るごとに行っているが、ブレーキキャリパーのピストンシールを交換しよう。

ディスクブレーキは油圧(いや正確には油ではない、グリコール:アルコールの一種)の力でピストンがパッドを押し、ディスクを挟む事で制動している。
しかしブレーキレバーを開放したら、何の力でピストンを押し戻しているか?
それを理解せず、やたらピストンの動きを良くしようとする例が溢れている。
逆効果だと言うのに。

ピストンを押し戻しているのは、ピストンシールの弾性だ。
1mmにも満たない作動なので、誤解を恐れず言うが・・・
制動する時は、ピストンに貼り付いたシールが、変形しながら追従しパッドが押される。
レバーが解放されたら、シールが元に戻る力(弾性)でピストンも戻している。
正常なブレーキシステムであれば、これらの一連の作動で、制動を開放したらホイールは軽やかに回転するのだ。
だからシールが貼り付けない程も、ピストンやシールにやたらグリスやシリコンスプレーを塗布したら、動きが良すぎて滑ってしまい弾性も発生しない。
結果、かえってパッドの引きずりを解消させるどころか、逆効果でホイールの回転を重くさせている。

ただパッドが減ってきても、シールが貼り付いたままでピストンが動かない訳ではない。
パッドの減りに対応する程度に、シールとピストンは滑っている。
要は程々の摩擦抵抗が残る程度で、ピストンがスムーズに動けば良いのである。
難しい事は何もない、ただサービスマニュアルに書いてある様に、フルードを塗ってシールを組む程度で十分だ。
何たらグリースやシリコンスプレーとかたっぷりは必要ない、かえって逆効果になる恐れがある。

前振りが長くなってしまったが、早速ダストシール+ピストンシールを注文した。

2P1090288

最近は、純正部品もモノタロウが、1週間もかからず届けてくれる。
なので殆どここばかり利用するようになった。

ダストシール:45109-166-006
ピストンシール:45209-166-006
これは1987年式CBR1000F(SC21)の、パーツリストに載っている品番である。
部品供給に関しては、古いのをバッサリ切ると悪評判のホンダだが、コイツは速攻で来た。
CB750K・CBR400・NSR250R・VFR・VTR・・・更にスクーターのディオ等のバイクにとどまらず、何んと4輪であるシビックの純正でもあるらしい。
これは速攻で来るよね、こう言ったパーツの共用化はとっても有り難い。

しかし4輪までもか・・・たぶんピストンの数やディスク径で調整しているのだろうけど。

3P1090295

まずは左側からやって行こう。

4P1090297

2年前に分解清掃しているので、内部は綺麗だと思う。

5P1090300

しかしダストシール溝には、結晶化したフルード等がそこそこ蓄積していた。
旧いスポークで作った、これ専用の耳かき風?専用工具だ。

この後は同様に右側だけど、似たような整備内容なので割愛。
更に面倒な最後のフルード注入及びエア抜きも割愛。

6P1090307

新旧のピストンシールを並べてみた。
ゴムが古くなるとほぼ硬化するが、コイツは逆で、右側の使い古しはフニャフニャだ。
弾性や密着力が劣化したのでピストンを戻しきれなくなり、結果、ホイールの回転が重くなる。
更にシール力も同様だから、漏れたフルードの結晶化も多めな感じだった。

再度Fホイールをフリーにして、手力でタイヤをグイっと回す。
今度は惰性で2と1/2くらい回ってくれた。
こんなモンかな、後は実際に走ってみて。

何故ブレーキ「オイル」でなくフルードなのか、最近キャリパーを分解する度ガッテンしている。
例え微量な漏れでも、オイルだったら結晶化などせず危険かもね。


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