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悪名高きエンジン【分解】 [カブPart2]

中華エンジンには、それなりにちゃんと作って、ブランドまで冠する物が有る。
LifanとかLoncinとかZongshen等、国内のショップで販売しているエンジンは、勿論ホンダの模倣が礎だが・・・最近では驚く程のクオリティだ。
まっ、驚くと言っても最初が酷すぎただけで、普通になって来たに過ぎないが。

ただ未だに、昔ながらの無印無法者?エンジンも存在し、主にヤフオクなんかで中華ブランドの半額程度で入手出来るのだ(今回のエンジン)
ブランド名は無くとも、悪名は有るシロモノなり・・・
コイツの見た目はエンジンだけど、間違ってそのまま火を入れたらほぼ壊れるか、極端に短命とは良く聞く。
だからクレームの嵐を避けるショップは販売しない。

プラモデルを作った事が有る方なら分かるが、ランナー(枠)からパーツを切り取りそのまま組むことは無いと思う。
程度の多少は有るけれど、余剰部やバリのヤスリ等を用いた整形が必須だ。
この無印エンジンは、出来の悪いパーツを整形することなく、一応エンジンの形にしたものだと思えば間違いない。
だから出来ればエンジンみたいに組んでほしくないな~パーツに漏さえ無ければ、一式揃えて箱詰めにしてくれても全然OKだ。
要するに分解する手間が増えるだけ、長所はパーツが全て揃っている所かな。

いやいや、分解も含め長所はもっと有る、普通じゃつまらない変人には沢山ある(笑)
だからまず、お楽しみの序曲、分解開始だ。

1P1080015.JPG

今回はジェネレーター側から始めよう。
コイルは点火パルス・CDI電源・発電×4の6コイル構成で、発電系にはライティングラインは無く、アースから浮いた4コイル単相だ。
世間では全波整流用だ!とか言うけれど、それは単なる好みの整流方式であって、別にこのコイルを半波整流に用いたって全然構わない。
それじゃ半分捨てるから勿体ない?うーん、毎度ネットで横行する流説なり・・・
単にエンジンの負担が半分になっているだけ、なのだ。捨てる訳ないじゃないか。

今回はセル付きだから全波整流にしておこうかな・・・
ちなみにロンシン125を積んだベンリー号は、ライティングラインが有る普通の半波整流回路だけど、特に無理なくセル用電力を蓄えている。

2P1080028

3P1080033

ここまでは特に何もなくてツマラナイ。クオリティはそれなりだけど。

4P1080039

早くも有った美味しさ、スターティングスプロケットのオイルシールが斜めっている。

5P1080043

カムチェーン周りが見えてきたが、特に大きな問題は無く見える。
が、
後々纏めるけど、こんなに引いた画像では分からない、鋳造カスやバリは既にあちこちだ。

6P1080057

次にシリンダー部、ヘッドカバーを外すとイキナリこれだ。
もうバリだらけで嬉しすぎる(笑)
しかし極端に言えば、簡単に崩落・剥離しない異物であれば構わない。
問題はこの画像に有るような、ドライバーをコツンと当てただけでボロボロ落ちる奴等なのだ。

7P1080067

カムスプロケットのノックボルトが3本って、6Vモデルの名残?良く分かんなけど。
ただカムシャフトはボールベアリング式なのだ。

8P1080077

9P1080075

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特に問題なくサクサク分解していたが、シリンダーに有る沢山の縦筋は何だ?
始動試験なんかしてない感じだけど。

11P1080091

ピストンのスカートにも縦筋沢山、うーん・・・

12P1080093

シリンダー系はこんな所かな、ヘッド部は後のお楽しみとして。

13P1080102

クラッチ側の作業をするため、エンジンスタンドのセッティングを変えた。

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えー、ロックナットに4か所ある溝は、ナットを回すためだけでは無いぞ!
ちゃんとロックワッシャーを挟んであるくせに、何故ロック爪を使わないのだ?
海を隔てたかの国の町工場、あまり時給を貰っていない地方出の女子工員、良く分からずもインパクトをヒュンヒュンガガガさせる情景が浮かんでくるばかり。
おそろしや・・・くわばらくわばら

16P1080136

ここらはサクサク

17P1080141

最後の分割、ミッション系が出現

18P1080195

がしかし、トランスミッションは特に悪くないぞ、

19P1080225

シフトドラムも、鋳肌が目立ったロンシンより良い感じだ。
動きも悪くないし。

20P1080228

シフトピンがドラムに圧入され、更に星形のストッパープレートを通した後カシメ止めしてある。
様に見えた。
あの細々したピンとかローラーとかプレートなんがが、面倒くさいバラ状態でなく良いかも。
発展性は勿論無いが、決まったスタイルで良いならアリかなと思った。

ここまで一気に分解したが、今のところ大きな問題は個々に上げた数か所だ。
だがしかし
次回から修正しながら組立てようと思うが、マクロで撮らなければ写らない問題山積だ。
それは夥しい鋳物カスやバリ等々、それも容易に取れ落ちるものが多い。
流石に材質はアルミが殆どだけど、簡単にオイルラインを詰まらせる因子ばかりだ。
荒いアルミダイキャストとその後の機械加工及びその仕上げ、要するに工業製品としての基本があまりにもお粗末なのだ。
その他にもまだ有るが、おいおい上げていこう。

いやー、楽しみが多くて嬉し過ぎる素材だね(笑)

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ごんぞう

文面からワクワク感満載ですね
息子のハーレー中々エキパイがありません
あっても結構な値段でポチ出来ませんね
中々伺えませんが今年もよろしくお願いします。
by ごんぞう (2022-01-11 09:45) 

Nsink

ごんぞうさん、こんばんは。

今はボチボチ組み立てに入ってますが、大変楽しく作業をしています。

エキパイにセンサーのボスを付ける件、こちらも楽しみにしています。
今年こそぜひおいで下さいませ。よろしくお願いします。
by Nsink (2022-01-11 19:59) 

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