やっぱりキャブは最高 [CD50改原二(CD50S)]
エンジンの腰上は丹念にバルブを摺りあわせて満足したが、まだ今一つ何か物足りない。
そうだ、キャブレターだ。
アイドリングがやや不安定だし、フケ上りにも微かな違和感を感じるから、納得するまで清掃しておこう。
前回、分解はもうこれ位にと言いながら、既にやる気満々なのだが・・・
インジェクションはポンプ圧で噴射するガソリンを、気温・機温(水温)・気圧・排気温・O2(燃焼具合)etcの各種センサーから得た情報を基に、コンピューターが演算しコントロールしている。
センサーもコンピューターも無いけれど、主にジェットを使い分けてガソリンを【吸わせて】いるキャブは、分かり易い機構で構成されていて自分的には楽しい。
インジェクションをPCでマッピング変更したりも良いが、今や仕事もネットもデジタルちっくなPCばかりの世なのだし、好きなバイク弄りくらいガソリン臭くなりながら、アナログなキャブレターでエンジンをコントロールしたい。
古ぼけた塊に見えるキャブだけど、繊細な技術の集成なのだ。
PB30B□A(キャブレーター号機)とKEIKHIN そしてHM(Honda Motor Co., Ltd.)、更に年季を感じさせるマニホールドに挟まれたインシュレーター、眺めているだけでも楽しい。
キャブとマニを分離してみたが、この状態を見て早くもガッツポーズだ。
おっ!エアー吸っているな、インシュレーターとOリングを突き抜けて。と。
ここでの2次エアーが、アイドリングを不安定させていたんだね。
そしてフロートチャンバーを開いてみるが、拍子抜けするほど綺麗だ。
ガスケットの固着状況からまず清掃した感じは無いのに、25年前のバイクとしては驚くほどの状態。
このバイクは久しぶりに「アタリ」だったかも。
メインジェットに刻まれたKマークに68 こういった繊細な刻印は、国産品らしい綺麗な加工だ。
また、先ほどのキャブレター号機と共にパーツリストと合致するから、保たれているオリジナルが嬉しい。
ニードルジェットホルダーに設けられた噴霧穴を空にかざすと・・・
見つけたぞ!詰り箇所を!
またもやもう、これだけで万歳なのである。
だって滑らかにフケるエンジンが、既に広がっているから。頭の中に。
ここは手持ちのピンクリーナーで一番細い、0.4mmでホジホジだ。
他の穴も全て綺麗にして、きれいさっぱり貫通だ。
スロージェットの噴霧穴は0.6mmだけど、メインの通路穴が非常に細い。
なので0.19mmの電線を通してみたが、たぶん0.3mm位じゃないかな。
次に消耗品であるパッキン・ガスケット関係だけど、久しぶりにツマラナイ裏技でも使ってみようかな。
見出し番号16のOリングは、長年の密着で弾力が失われ◇状態だが、モノ自体はしっかりとしていた。
弾力を復活させるのだ。
って、、、キャブクリーナに漬けて膨潤するのを逆手に取った、実に何とも「ンなの、交換しろよ!」ワザなのだけど。
でもね、絶版品とかには必殺ワザだし、なにより面白いのだよ。
やり過ぎると元には戻らないから、程々を見極めるのも楽しいし。
実は普通に買える16番だけでなく、フロートチャンバーの専用形状Oリングも膨潤させて再使用。
両方ともゴムらしさが戻って収まったし、十分実用になっているのだ。
ただ、欠損していたキャブレター出口のOリングだけど、無条件で交換したいがセット売りなのはいただけない。
出る事は出る部品であっても、他と抱き合わせなのが気に入らないのだ。
キャブのOリング溝を実測したら、内径Φ20.5mmで溝深さ1.5mm、これだけ分かれば後はモノタロウで検索しよう。例によって汎用品探しだ。
そして見つけたのがこれ、「固定用、航空機用Oリング油圧用」なんて物々しい感じだけど、実際は¥30のただのOリングなんだ。
でもこれがピッタリ。
程々に見た目を綺麗にしたら、後は楽しい実車確認だ。
このタコメーターはフルスケールが8,000rpmなので、イマイチ上が足りなくて実車には付けなくなった。
ただコイツはステッピングモーター式だから、表示が正確でアイドリングの調整用には重宝している。
それはともかく、
組みつけてキックしたら、本人もビックリ!一発でエンジンが目覚めた。
いきなり回転が高すぎで、慌ててアイドリングストップスクリューを緩めたほど。
納得するまでバブルを摺り合わせしキャブも清掃したから、とにかく回転がスムーズだ。
キャブが完調だと、アイドリングストップスクリューを効かせなくても(完全に緩めても)、ほぼスロージェットだけで粛々とアイドリングを続けている。
画像のタコ1,200rpmはその状況で、スクリューは1と3/4回転戻しだ。
スロースクリューを緩めると濃くとか薄くとか言われるが、ジェットニードルを抜いていくのと同じ事だ。
極端に濃くなったり、薄くなったりしない。
要するにメインジェットでほぼ主燃調が決まるのと同じく、スロージェットで決まっている混合気を、スクリューを緩めて増やしているだけ。
だからスクリューを緩めていっても、上がってきた回転は何処かでほぼ一定になってしまう。
だいたいバイクの場合、空回り防止のスプリングが効く範囲は、ギリギリ3回転戻しまでだよね。
だから普通2回転戻しまでが、空回りしない程々のポジションじゃないかな。
結局一般的には、1と1/2戻し前後で収まってくる。
と、拙い経験から。
それにしてもキャブレターを弄っていると、時を忘れるほど夢中になってしまう。
魅惑のアナログ式自己制御燃料噴霧供給装置、だ。
そうだ、キャブレターだ。
アイドリングがやや不安定だし、フケ上りにも微かな違和感を感じるから、納得するまで清掃しておこう。
前回、分解はもうこれ位にと言いながら、既にやる気満々なのだが・・・
インジェクションはポンプ圧で噴射するガソリンを、気温・機温(水温)・気圧・排気温・O2(燃焼具合)etcの各種センサーから得た情報を基に、コンピューターが演算しコントロールしている。
センサーもコンピューターも無いけれど、主にジェットを使い分けてガソリンを【吸わせて】いるキャブは、分かり易い機構で構成されていて自分的には楽しい。
インジェクションをPCでマッピング変更したりも良いが、今や仕事もネットもデジタルちっくなPCばかりの世なのだし、好きなバイク弄りくらいガソリン臭くなりながら、アナログなキャブレターでエンジンをコントロールしたい。
古ぼけた塊に見えるキャブだけど、繊細な技術の集成なのだ。
PB30B□A(キャブレーター号機)とKEIKHIN そしてHM(Honda Motor Co., Ltd.)、更に年季を感じさせるマニホールドに挟まれたインシュレーター、眺めているだけでも楽しい。
キャブとマニを分離してみたが、この状態を見て早くもガッツポーズだ。
おっ!エアー吸っているな、インシュレーターとOリングを突き抜けて。と。
ここでの2次エアーが、アイドリングを不安定させていたんだね。
そしてフロートチャンバーを開いてみるが、拍子抜けするほど綺麗だ。
ガスケットの固着状況からまず清掃した感じは無いのに、25年前のバイクとしては驚くほどの状態。
このバイクは久しぶりに「アタリ」だったかも。
メインジェットに刻まれたKマークに68 こういった繊細な刻印は、国産品らしい綺麗な加工だ。
また、先ほどのキャブレター号機と共にパーツリストと合致するから、保たれているオリジナルが嬉しい。
ニードルジェットホルダーに設けられた噴霧穴を空にかざすと・・・
見つけたぞ!詰り箇所を!
またもやもう、これだけで万歳なのである。
だって滑らかにフケるエンジンが、既に広がっているから。頭の中に。
ここは手持ちのピンクリーナーで一番細い、0.4mmでホジホジだ。
他の穴も全て綺麗にして、きれいさっぱり貫通だ。
スロージェットの噴霧穴は0.6mmだけど、メインの通路穴が非常に細い。
なので0.19mmの電線を通してみたが、たぶん0.3mm位じゃないかな。
次に消耗品であるパッキン・ガスケット関係だけど、久しぶりにツマラナイ裏技でも使ってみようかな。
見出し番号16のOリングは、長年の密着で弾力が失われ◇状態だが、モノ自体はしっかりとしていた。
弾力を復活させるのだ。
って、、、キャブクリーナに漬けて膨潤するのを逆手に取った、実に何とも「ンなの、交換しろよ!」ワザなのだけど。
でもね、絶版品とかには必殺ワザだし、なにより面白いのだよ。
やり過ぎると元には戻らないから、程々を見極めるのも楽しいし。
実は普通に買える16番だけでなく、フロートチャンバーの専用形状Oリングも膨潤させて再使用。
両方ともゴムらしさが戻って収まったし、十分実用になっているのだ。
ただ、欠損していたキャブレター出口のOリングだけど、無条件で交換したいがセット売りなのはいただけない。
出る事は出る部品であっても、他と抱き合わせなのが気に入らないのだ。
キャブのOリング溝を実測したら、内径Φ20.5mmで溝深さ1.5mm、これだけ分かれば後はモノタロウで検索しよう。例によって汎用品探しだ。
そして見つけたのがこれ、「固定用、航空機用Oリング油圧用」なんて物々しい感じだけど、実際は¥30のただのOリングなんだ。
でもこれがピッタリ。
程々に見た目を綺麗にしたら、後は楽しい実車確認だ。
このタコメーターはフルスケールが8,000rpmなので、イマイチ上が足りなくて実車には付けなくなった。
ただコイツはステッピングモーター式だから、表示が正確でアイドリングの調整用には重宝している。
それはともかく、
組みつけてキックしたら、本人もビックリ!一発でエンジンが目覚めた。
いきなり回転が高すぎで、慌ててアイドリングストップスクリューを緩めたほど。
納得するまでバブルを摺り合わせしキャブも清掃したから、とにかく回転がスムーズだ。
キャブが完調だと、アイドリングストップスクリューを効かせなくても(完全に緩めても)、ほぼスロージェットだけで粛々とアイドリングを続けている。
画像のタコ1,200rpmはその状況で、スクリューは1と3/4回転戻しだ。
スロースクリューを緩めると濃くとか薄くとか言われるが、ジェットニードルを抜いていくのと同じ事だ。
極端に濃くなったり、薄くなったりしない。
要するにメインジェットでほぼ主燃調が決まるのと同じく、スロージェットで決まっている混合気を、スクリューを緩めて増やしているだけ。
だからスクリューを緩めていっても、上がってきた回転は何処かでほぼ一定になってしまう。
だいたいバイクの場合、空回り防止のスプリングが効く範囲は、ギリギリ3回転戻しまでだよね。
だから普通2回転戻しまでが、空回りしない程々のポジションじゃないかな。
結局一般的には、1と1/2戻し前後で収まってくる。
と、拙い経験から。
それにしてもキャブレターを弄っていると、時を忘れるほど夢中になってしまう。
魅惑のアナログ式自己制御燃料噴霧供給装置、だ。
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