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問題は果てしなく続く [650-RS(W3)]

前回、大元のコックの漏れを解消させたが、やはりキャブ自体のオーバーフローも、出来れば笑って済まさずにしたい。
キャブはお蔭で何度もばらしているので、シートやタンクを外すのも手慣れたもんだ。だから両側のキャブを単体にするのに、10分もあればOKである。手慣れたくないが・・・各ジェット類の清掃や油面の調整、シール類の交換等々、勿論フロートバルブの摺合せもやってみた。
でもオーバーフローは止まらなかった。
そんなある時、各部を圧縮エアーで吹いていたら、原因が見つかった。

フロートバルブシート.jpg


ガソリン流入口からエアガンで清掃していたら、画像”24”のフロートバルブシート合わせ面から、微小な泡が出ているのを発見。何度もばらして組みなおしたが、キャブはアルミや真鍮部品ばかりなので、あまり強くは締められない。
昭和48年生まれのパッキンは、「もう隠居させてくれ」と言っているようだ。あのな、俺より十数年以上若いくせにもう少し頑張れ!とは言えず杖・・・じゃなくってバンテージ?で補助してやる事にした。

シールテープを”25”のネジ部に薄く巻いて、再度組み直すと止まった。完ぺきにオーバーフローが^^
シールテープはテフロンなので、ほとんど癒着や固着の心配がない。またばらす時もワイヤーブラシ等を用いれば、結構あっさりと綺麗に剥離できる。

それにしても思いがけない所が漏れの原因だったとは、さすがにw3である・恐れ入った。今回はたまたま見つけたが、普通、パッキン自体からの微量漏れなんかあまり疑わないし、特に外観がしっかりしてるとなかなか分からないものだ。静圧にしろ負圧にしろ簡単にかけられない場所だしね。
本当、コンプレッサーが有って良かったとしみじみ思った。
これで燃料系の漏れは全て解決した!これが普通だが・・・

そしてやり残していたメインスタンドだ。

P1020279 (1280x960).jpg


P1020299 (1280x960).jpg


ほんとw3のメインスタンドがけは苦労する。最近は特に^^;
ただ、よーく状況を観察してみると、スタンドが接地してから持ち上げに入る最初の段階が、非常に力が必要だしスムーズさに欠ける。で前回、足踏み部アームの角度を色々変えてみたところ、力のかけやすい形状が大体分かった。
これだけでもちょっと楽になったが、まだスムーズさに納得がいかなかった。これはもうフットの鉄板をやりかえるしかない、そこで思いついたのがパイプの輪切りの溶接だ。ウチに転がっていた足場単管を幅(長さ)40mmにカットし、それを切り開いて画像のような感じの曲面にしてみた。
補強を兼ねて「これでもか!」ってくらい溶接ビートを盛り上げ、ちょっとやりすぎたかな?で完成したのが下の画像。
楽になった!思いっきり^^
ほぼ同じ車重のcj44スカブより上げやすくなり、メインスタンドを気軽に立てられるのは嬉しい。

P1020308 (1280x960).jpg


P1020324 (1280x960).jpg


使っていないカーナビがもったいなくなり、特に必要は感じなかったがw3に付けてみた。ただ、電源を取るのに一般的なシガープラグ設置ではあまりにも大げさだし、大体からして他に使うとしてもスマホの充電くらいだ。だからUSBが一口有れば十分である。
こういう時はアマゾンで探すとやっぱりあった。入力:7.5V~28V ・出力:5V/3Aの中華製 パワーモジュール、なんと国際便送料込で170円!何だかなーもう・・・何も言えない・・・

適当なケースに収め、セメダイン・スーパーXで固めた。十分使えるし壊れても全然惜しくない^^

タコメーターガイド.jpg


あ~ついに来てしまった、タコメーターガイドからの激しいオイル漏れ。
最初ジワジワから段々と大胆になり、アイドリングでW3を停めておくと地面にオイル溜りを作る始末だ。
しかしまあ次々と楽しませてくれるバイクである。

もうしょうがないなぁ、と言いながらバラすのだが何だか様子がおかしい、と言うか尋常じゃないトルクでガイドがねじ込まれている。をいをい!相手のクランクケースはアルミだぞ、どうしてそんなに何かのカタキみたいな締め方をする?
しかし直ぐその理由が判明した。とにかく安直に漏れを止めようとした様子がありありと分かる。品番”15”と”17”が完全に逝かれているのに、シールテープを兎に角しつこく巻き、更に「思いっきりねじ込んで止めました」だ。
いい加減にしろよ!
シールテープは微細な隙間へ繊維状に潜り込み、直線方向にはとてもしなやかに対応してくれるシール材だ。ただ弾性はあまり期待できないし、必要以上に巻いても意図する箇所以外の場所へ、逃げるように伸延してしまうだけだ。結果、状態の悪に場所にいくら巻き重ね締めても、加えた力はシール材を逃がしているだけになる。逃げたシール材は自ら戻ってこない。
シールテープなんて名から、期待を大きく持ってしまいがちだが、あくまで「補助」と考えるブツだ。基本は良好なメタルタッチが無ければダメである。使い方さえ間違ってなければ、頼りない単純なテープに見えても、平気で1Mpaの圧に耐える。こいつが長年姿かたちを変えず、愛され続けた所以だろうな。

えーっと、とりあえず一個数十円のOリング4個で、完全に漏れなくなったよ・(誰だか分からない)力技大好きさん。
ついでに”9”のOリングも交換しておいた。ここも手持ちのP-12に。

P1020305 (1280x960).jpg


W3の純正消耗品なんか全くあてにしていないので、原型をとどめていない”15”が本来どんな形状をしているか分からないが、ちょっと変則的なOリング使いでしのいだ。
本当に軽く締めるだけ、極端に言うと手締めでもOKだ。ただ緩み止め程度に工具を使う。
基本はOリングの弾性を最大限発揮させること、決して単純に「潰して・圧接して・変形させて」シールさせる考えはご法度だ。
それがある程度正しい方法なのは、誤解を恐れず言えばグランドパッキンくらいかなぁ。今では産業用ポンプの回転軸部に見かける程度だけど、まあ、これはこれでちゃんとした理由があってのシールだ。

そして次に、画期的な大発見(んな大袈裟な)をしてしまうのであった。

インシュレーター.jpg


最近、段々とエンジンの調子が優れなくなってきた。エンジンの始動性・暖機時の不安定・時々片肺・アフターファイアー・未燃焼ガス臭い排気、なのにやたらノッキングする割にプラグが死んでしまうほどの生ガス・等々、しかし走り出してしまえば何事もなかったかのように絶好調の場合もある。
要するに症状が安定しないと言うか、天候・気温・W3様のその時の気分?で全然違うのだ。キャブは何度も弄っているので、まずは点火系を当たってみる。
ガバナー(ちょっとガタが有った)を掃除してグリスUP、ポイントギャップや点火時期を何度も調整した。そしてこの際だから硬化した配線を、新しいものに取り換えておいた。
アイドリングはかなり安定したが、そこに行くまでまだ不安定な挙動、なんなんだろう・・・

始動後スターターを戻しぼんやりとW3を眺める。
そんな時インシュレーター部のちょっとした汚れが気になり、何気なくパーツクリーナーを吹き付けると・・・
アイドリングが元気に上昇した、これは2次エアー吸い込みに違いない!
前々から可能性の一つとして考えていたことが、ここまで明白に現象が発生すると何だか嬉しい。よし、直してやるぞ。

ちなみに、厳寒時の始動に補助としてスターティングフルードはとっても有効だが、そんなあまり見かけない高額商品は必要ない。ごく普通のパーツクリーナーで十分である。ウソみたいに簡単にエンジンがかかるから、ついこれに頼ってしまう。だって楽だもん^^;

もとい
2次エアー吸い込みが有ると分かれば、もう速攻でバラしモードに突入だ!

P1020332 (1280x960).jpg


P1020330 (1280x960).jpg


はじめてコイツのインシュレーターを剥がしてみたが、恐れていた通りエンジン側の”29”はかなり酷く張り付いていた。40年以上密着していたガスケット君は、最早もうヘッドさんと一心同体状態。ガスケットリムーバーを使おうが二人の仲は裂けない、これは地道にスクレーパーでコツコツやるしかないな。
しかしその割にガスケット上下部(一番取り付けボルト部より離れた個所)は、カッターの刃がスッと入ってしまうし、簡単・綺麗に分離した。ここらからエアーを吸っていたのだろうが見え見えだ。

案の定ガスケットより柔い?アルミをちょっと傷つけてしまったが、所詮ここは殆ど大したことない負圧がかかるだけである。エンジンのヘッド部なんかだったら、ガラス板+耐油サンドペーパーの出番(ワタクシ、オイルストーンは使わない)となるかもだけど、一応液状ガスケットを塗っておいた。インシュレーターだけを軽くナット締めし、内面のはみ出しは均しておいた。これで十分でしょ。
だってごく普通のガスケットを入れて、ボルト2か所で止めるだけの構造なんだもんね。

とりあえずキャブ側のOリングも新品にしておいた。CBX(こいつも30歳以上)の時もそうだったが、古いバイクの不調は複合技でくる場合が多い。
しかし機械は正直だ。一つ一つを本来の状態に戻してしてやれば、ちゃんと応えてくれる。目的が達せられるなら方法は色々、特に古いバイクは部品が無いからね。
ただテキトーはダメよ^^;

エンジン始動~暖機~アイドリング~加速減速~定速走行~(ブン回し)等々、完全復活だ!タバコが旨い。

改めて思った、エンジンの鼓動を感じつつの信号待ちが、一番W3を惚れ直す瞬間なのかも知れないと。

でも君のゴキゲンは何時までなの?

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