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やっぱり元は50cc [ロンシン125(LC152FMI)]

前回、ドラムストッパーの取り付けボルトのタップが崩壊したので、まずは補修からだ。

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再びクランクケースを割ったが、案の定アルミの削りカスが散乱していた。
それでまたまたミッションを全バラして、完全に清掃したのだ。ああ、、、

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気を取り直してヘリサートの埋め込み作業に移ろう。
まずは下穴を開ける。既にほぼネジ山は無くなっているし、しかもアルミだから一瞬で終了。

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次にヘリサート用のタップを立てる。

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そしてヘリサートを捻じ込む。
これら一連の作業の何かをしくじったらシャレにならない、それこそほぼRクランクケースがお釈迦だ。
結構緊張するね。

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うん、上手くいった。
ちゃんとヘリサートが埋め込まれると、元のアルミタップより強度のあるメスネジが出来る。

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クランクケースを合体させて、ドラムストッパーも無事に復旧できた。
後は分解の逆手順で、クラッチAssyや遠心フィルター付きフライホイール等を組み込み、Rクランクケースカバーを閉じた。

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さあ、いよいよ一番楽しいシリンダーヘッドのバラしだ。
オートデコンプらしきものがどうなっているかも確認したい。

追加されているのは画像の赤丸を付けた部品、結論から言うとなんとも簡易的だ。
と言うか、大切なロッカーアームのカム当たり面を、直接リフトさせる大胆なやり方だった。

ちなみに下の図は、ホンダの逆転デコンプの模式図だけど、ロッカーアームにちゃんとデコンプピックアップを設けて、それを逆転デコンプカムがリフトさせ、エキゾーストから圧を逃がしている。

しかし中華は違う。直接ロッカーアームを逆転デコンプカムでリフトさせているのだ。
「ワンウエイローラー内蔵逆転デコンプカム」がごっつくて、比べて見れば分かるがインテークカムに対しエキゾーストカムの幅が狭められている。
いやーやる事がエグイな、、、

この機構の詳しい解説は、ここに有る。

いやしかし、大丈夫だろうか、、、だから毎度中華は面白いのだけど。

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バルブの径はIN:24mm、OUT:21mmだ。
ここら辺の作りは至って普通。

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せっかくだから軽く擦り合わせをしておこう。
あっ、写っているピカールは関係ない。細目のバルブコンパウンドでラッパー。

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最後にヘッドガスケットを乗せてみたが、改めて50ccエンジンの影を引きずっているのが分かる。
説明するまでもない、偉大過ぎるホンダの横型エンジンの影を。

せっかく125ccの大きなピストンのために広げられたボアなのに、ヘッドの基本は50ccそのまま。
だから排気量に見合った大きなバルブを付けられないのだ。
やろうとすればヘッドのほぼ全てを、一から構築し直す必要が有るからね。

簡単に一例を上げると。
バルブの配置を広げようとすれば、まずロッカーアームを長くしなければならない。
やらないよね。やりたくないよね。非常にバランスとれたヘッドを、新たに設計し直すなんて。

だからパワーが当然上がらないが、無難で膨大は実績には勝てない。
トルク型の125ccエンジンにならざるを得ないのは、過ぎるほど必然だけど。

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