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悪名高きエンジン【組立・ヘッド編】 [カブPart2]

今回からは一応、中華110ccエンジンの組み立てに移ろうと思う。
まずは一番楽しいシリンダーヘッドから、厳密に言うとまだ完全に分解していないが。

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まず気になったのは吸気側のロッカーアームにだけ入っているワッシャー、デコンプを省いたから入れるのなら排気側だし。もちろんロッカーアーム自体は吸排気共通。
まっ、いいか。

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どのモデルをコピーしたか分からなが、チェーン側のベアリングが小さい。
しかもノックボルトは3本だし。
6V仕様では無いと思うけど、ホンダの横型はバリエーションが多すぎて良く分からないな~

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バルブスプリングを外してバルブステムシールを見たら、JAPANの文字が・・・
中華なので本当かどうかわからないけど。

4無題

そんな事より10番のバルブスプリングシートが入っていない、アルミのヘッドに鋼製のスプリングが直ってダメだろう。
当たり面はちゃんと機械加工してあるのに。
吸排気の両方とも入っていないから、忘れたんじゃなくて省いたのか?うーん・・・
確かに、シートが無くても作動させること自体は出来るけど、そのうちアルミが削られてくるよね。

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全てのパーツを外し改めて観察するが、エッジにはことごとくバリだらけだ。
これはとっても大変と言うかやりがいが有ると言うか、とにかく中華らしくって嬉しい(笑)

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もう地道にリューターで削り落としていくしかない、まずはざっと粗方バリを落としていく。

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そしてヤスリで均して仕上げるのだ。

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ついでだからバルブの擦り合わせもしておくが、新品なので幅の狭い綺麗な当たり面が出来た。

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ヘッドは殆ど地道なバリ落とし作業ばかりなので、目ぼしい画はあまり撮れなかった。
あとは念入りに清掃して組み立てだ。
もちろんバルブスプリングシートは買っておいたが、単なる薄っぺらいワッシャーが@210円もするのね。なんか適当なので良さそうだけど。

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そしてヘッド自体は組めるだけ組んでおいて腰下を待つ事なる。

しかし改めてこのエンジンは、何もせず買ったまま始動しては危険なシロモノだ。
ヘッドに関して言えば各パーツにそれ程問題は無いが、それらを組み入れるアルミ鋳造品が全くダメ。
と言うか、日本人の感覚からすれば、ダメならそれなりに対処すればいい筈だ。
それにヘンな所をケチるし。

「ニホンジン コマカイアルネ。モウカラナイアルヨ」
うーん、違うと思うな・・・
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悪名高きエンジン【分解】 [カブPart2]

中華エンジンには、それなりにちゃんと作って、ブランドまで冠する物が有る。
LifanとかLoncinとかZongshen等、国内のショップで販売しているエンジンは、勿論ホンダの模倣が礎だが・・・最近では驚く程のクオリティだ。
まっ、驚くと言っても最初が酷すぎただけで、普通になって来たに過ぎないが。

ただ未だに、昔ながらの無印無法者?エンジンも存在し、主にヤフオクなんかで中華ブランドの半額程度で入手出来るのだ(今回のエンジン)
ブランド名は無くとも、悪名は有るシロモノなり・・・
コイツの見た目はエンジンだけど、間違ってそのまま火を入れたらほぼ壊れるか、極端に短命とは良く聞く。
だからクレームの嵐を避けるショップは販売しない。

プラモデルを作った事が有る方なら分かるが、ランナー(枠)からパーツを切り取りそのまま組むことは無いと思う。
程度の多少は有るけれど、余剰部やバリのヤスリ等を用いた整形が必須だ。
この無印エンジンは、出来の悪いパーツを整形することなく、一応エンジンの形にしたものだと思えば間違いない。
だから出来ればエンジンみたいに組んでほしくないな~パーツに漏さえ無ければ、一式揃えて箱詰めにしてくれても全然OKだ。
要するに分解する手間が増えるだけ、長所はパーツが全て揃っている所かな。

いやいや、分解も含め長所はもっと有る、普通じゃつまらない変人には沢山ある(笑)
だからまず、お楽しみの序曲、分解開始だ。

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今回はジェネレーター側から始めよう。
コイルは点火パルス・CDI電源・発電×4の6コイル構成で、発電系にはライティングラインは無く、アースから浮いた4コイル単相だ。
世間では全波整流用だ!とか言うけれど、それは単なる好みの整流方式であって、別にこのコイルを半波整流に用いたって全然構わない。
それじゃ半分捨てるから勿体ない?うーん、毎度ネットで横行する流説なり・・・
単にエンジンの負担が半分になっているだけ、なのだ。捨てる訳ないじゃないか。

今回はセル付きだから全波整流にしておこうかな・・・
ちなみにロンシン125を積んだベンリー号は、ライティングラインが有る普通の半波整流回路だけど、特に無理なくセル用電力を蓄えている。

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ここまでは特に何もなくてツマラナイ。クオリティはそれなりだけど。

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早くも有った美味しさ、スターティングスプロケットのオイルシールが斜めっている。

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カムチェーン周りが見えてきたが、特に大きな問題は無く見える。
が、
後々纏めるけど、こんなに引いた画像では分からない、鋳造カスやバリは既にあちこちだ。

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次にシリンダー部、ヘッドカバーを外すとイキナリこれだ。
もうバリだらけで嬉しすぎる(笑)
しかし極端に言えば、簡単に崩落・剥離しない異物であれば構わない。
問題はこの画像に有るような、ドライバーをコツンと当てただけでボロボロ落ちる奴等なのだ。

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カムスプロケットのノックボルトが3本って、6Vモデルの名残?良く分かんなけど。
ただカムシャフトはボールベアリング式なのだ。

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特に問題なくサクサク分解していたが、シリンダーに有る沢山の縦筋は何だ?
始動試験なんかしてない感じだけど。

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ピストンのスカートにも縦筋沢山、うーん・・・

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シリンダー系はこんな所かな、ヘッド部は後のお楽しみとして。

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クラッチ側の作業をするため、エンジンスタンドのセッティングを変えた。

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えー、ロックナットに4か所ある溝は、ナットを回すためだけでは無いぞ!
ちゃんとロックワッシャーを挟んであるくせに、何故ロック爪を使わないのだ?
海を隔てたかの国の町工場、あまり時給を貰っていない地方出の女子工員、良く分からずもインパクトをヒュンヒュンガガガさせる情景が浮かんでくるばかり。
おそろしや・・・くわばらくわばら

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ここらはサクサク

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最後の分割、ミッション系が出現

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がしかし、トランスミッションは特に悪くないぞ、

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シフトドラムも、鋳肌が目立ったロンシンより良い感じだ。
動きも悪くないし。

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シフトピンがドラムに圧入され、更に星形のストッパープレートを通した後カシメ止めしてある。
様に見えた。
あの細々したピンとかローラーとかプレートなんがが、面倒くさいバラ状態でなく良いかも。
発展性は勿論無いが、決まったスタイルで良いならアリかなと思った。

ここまで一気に分解したが、今のところ大きな問題は個々に上げた数か所だ。
だがしかし
次回から修正しながら組立てようと思うが、マクロで撮らなければ写らない問題山積だ。
それは夥しい鋳物カスやバリ等々、それも容易に取れ落ちるものが多い。
流石に材質はアルミが殆どだけど、簡単にオイルラインを詰まらせる因子ばかりだ。
荒いアルミダイキャストとその後の機械加工及びその仕上げ、要するに工業製品としての基本があまりにもお粗末なのだ。
その他にもまだ有るが、おいおい上げていこう。

いやー、楽しみが多くて嬉し過ぎる素材だね(笑)

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今度は遠心110cc [カブPart2]

今度のカブもノーマルで乗る訳はない。
車体の方向性はほぼ決まったし、搭載するエンジンも同様だ。
ではまずエンジンを入手しちゃって、ロンシン125の時と同じく、エンジンの慣らし運転をBGMに車体を仕上げて行くと言う、贅沢なバイク弄りの至福よ再び!作戦開始である。

最初は余ったベンリィ号のエンジンを載せるつもりだったのだが、引き取ってきたカブの元気が復活し試乗したら、「カブに始まってカブでしょ」には遠心クラッチが似合うなとしみじみ思う。
前回、速さとウケを求めすぎて結局原点回帰→物足りない→ぽっかり穴・・・サヨナラしたはずだし。
もちろん50ccのままでは、現代において現実的な移動装置とは言えないが、機能的にはそこそこで良いしカブらしいも残したい。

それで今回は自動遠心クラッチの無印110ccエンジンを選んでみた。

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ロンシン125が想像以上・あまりにも中華としては出来が良すぎたので、今回は結構以前から出回っている110ccにしてみた。
最終的にはレッグシールドに隠れてしまうエンジンだけど、鉄シリンダーと遠心クラッチカバーはカブに違和感が無い。もちろんセル付きだ。

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なのでミニモトとかのメジャーショップからではなく、楽しい怪しさ漂うヤフオクで仕入れた。
まず梱包からして殺伐感満載・・・場末だね(笑)

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エンジンの刻印はロンシン125とそっくりだ。

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一応107㎤と読み取れるが、いかにも&いい加減な鋳造が嬉しい。

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そのくせアテンションだけは一人前だぜ(笑)
1.走り出す前はオイルを確認しろよ
2.最初は300kmでオイルフィルターを換えるんだぞ(←そもそも網しか無いだろ)
3.慣らし運転中は50km/hしか出すな

うるさい!

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4段式ロータリーシフトだけど、走行中は4速からニュートラルにシフトできない。
そんな事を言ってるんだろう、良く分かんないけど。

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駆動系は428を使えって事かな、本家のホンダでも110cc辺りは420と混在している。
それ程パワーは無いだろから、スタンダードな420で行こう。

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ロンシンのテカテカを見慣れているから、バリだらけの何とも質素に見えるヘッドサイドカバー。

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オイルは全く入ってなかった。ただオイルっ気は十分だからヨシ。

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心配していたシリンダースタッドボルトだけど、ロンシンのM7でなく普通のM6で良かった。

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プラグのこのロゴは笑いを取るため?ヒョウタンツギを連想してしまった。

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シフトインジケーター用にニュートラルを含め5本も配線が有る。
面白そうだから出来るだけ生かしたいな。

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発電系でちょっと違うのは、独立したライトラインが無い所。
確認してみたが発電コイルはアースに落ちていない、呼称に違和感が有るがいわゆる全波整流用だ。

16エンジンスペック

今回の中華110ccとロンシン及びノーマルエンジンのスペックを羅列してみた。
テキストだと意のままにならないので、纏めてJPG画像に変換し載せる。
細かな仕様は色々と異なるが、元々の50ccエンジンがここまで多彩に変貌するとは流石だ。

今のところほぼ外観だけの110ccウオッチだけど、それでもその粗雑さから中身も十分想像できる。
だからヤフオクの中華なんて止めとけって?
逆なのだ、だから面白楽しいのだ。

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実物大玩具 [カブPart2]

数年前カブを弄って、マニュアルクラッチのロンシン125エンジンをまで載せたりした。
軽い車体に125ccは確かに速い。
特にロンシンは中低速型でトルクが溢れているから、意識しなくてもかなりスピードが乗るし、それでいて燃費は50km/l以上がコンスタントだった。
だけど足回りが貧弱すぎでやや楽しくない、しかし対応させればカブらしさが失われる気がして来る。
クラッチレバーを備えたカブはウケるが、マニュアルクラッチはベンリィ号に任せた方が妥当かも。
それで結局は50ccのノーマル状態に戻し、物足りなさからヤフオクでさよならしていた。

その後ロンシンはベンリィ号で元気に活躍しているが、その余ったエンジンはどうしよう。
なんだかんだ言ってもカブは面白い玩具だったな~  等々・・・

そんな時、とあるFBの知り合いが「カブ要りませんか」を発信した。
もう速攻である、挙手をした。
エンジンがかからない?しばらく放置していた?嬉しいじゃないか。

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訳ありバイク回収御用達、サンバー君の出番だ。
このスタイルはもう何度目だろうか(笑)

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早速仲間入りしたカブ君は、中央メンテナンスステージに着座した。
さあ、恒例の各部確認と行こう!

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珍しい事に、左サイドカバー内に純正ツールセットが有った。
まあ、使う事はあまり無いだろうけれど、とっても嬉しいのだ。

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シート下の識別シールや、車体サイドのデカールで年式が分かる。
このカブは96年製造の95年式(記号S型)になるかな。

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うーん、ステップが(笑) アルアルだよね。

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早速問題発見、オイルが溢れてくる。
それもガソリン臭漂うシャバシャバなのだ。
これはオーバーフローしたガソリンが、キャブのドレンチューブから排出されなかったんだね。
そうなると、ダウンドラフトタイプと同じ配置のキャブから、オーバーフローしたガソリンがマニホールドを経て、エンジン内へと言った構図になる。
これは危険だ、とりあえず直しておこう。

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もしこの積算計が実走行だとしたら、カブにとって、まだまだ慣らしが終わった程度だ。

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オーバーフローがエンジン内へ侵入する原因だけど、ぱっと2つほど思い浮かぶ。
まずはドレンチューブ系の詰まりが無いかを確かめよう。

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全く問題無しだ。
次はキャブをバラしての確認になるから、タンク内の残ガソリンを全て排出しておこう。
じゃないと、カブは燃料チューブを抜けないのだ。

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燃料のゴムチューブがカチンカチンに硬化していて、抜くのがもう大変。
ちなみに、上に刺さっているチューブがリザーブだ。

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単体にしたキャブを分解するが、フロートチャンバー内はとっても綺麗に見える。

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所が、2番目の原因と考えていたオーバーフローパイプだけど、何やらヌターとした異物の詰まりが有る。
これだ!

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次にスロージェットを外してみたが・・・
何だこれ?やっぱりヌターとした、垢みたいのがへばり付いていた。
もちろんジェットの穴も殆ど詰っている。

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ニードルジェットホルダーもだ。
何だろうね、これ。

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全ての穴をホジホジすれば、こんな感じに光が差し込むのだ。
これで大丈夫。
最後にフロートバルブを摺り合わせして、オーバーフローも解消した。

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全てを元通りにしオイルを交換したら試運転、流石に最初は白煙が混じる排気だった。
しかし暫くエンジンを回していたら、レスポンス良く軽やかに吹き上がり、白煙も消えた。
近所の空き地で走らせてみたけれど、カブらしいトトトッと快調なリズムを刻む。
やっぱりこれかな、左手フリーの遠心クラッチがカブらしい。

ガレージに戻り電装系やその他諸々を無意識に弄りだす、うーん何だか楽しいぞ。
本当に、カブはオヤジの実物大玩具。



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