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悪名高きエンジン【組立・クランクケース他編】 [カブPart2]

今回もまたバリとの戦いが主になるけど、回転体が沢山有るエンジンで重要なパーツ、ベアリングに関しても考えさせられる中華エンジンだった。

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一番肝心でメインになるクランクシャフトのベアリング、コイツは外すのが面倒だし出来ればこのまま使いたい。

ちなみに
中華ではベアリングメーカーが乱立し、大小を合わせるとその数1000社にもなるそうだ。もちろん中華らしくコピーのまたコピー等で、実態はワケ分かんない状態らしいが。
ただベアリングは産業の米とも言われる様に、精密なそれを安価で安定して供給出来なければ、工業立国として成り立たない。
幸い日本はこの分野でも世界のトップクラスらしいが、中国も国の威信をかけて共産党が出資しているメーカーも有るらしい。

閑話休題
ただ今回の様な汎用コーピーエンジンなんかだと、その時の入手し易さや・・・コストが大きいだろうが、組み込まれた色んな中華ベアリングに出遭えるのだ。
なので全てのベアリングをまず自分なりにテストしてから、必要とあらば国産品と換える予定だ。

そのテスト方法だけど、こんな動画みたいなのも一例だ。
自分のやり方は、まずベアリングに付いている油分を、パーツクリーナーで完全に除去する。
それからCRCの様なサラサラの潤滑剤をサッと付けたら、ベアリングのボール部に目掛け、斜め45度くらいにコンプレッサーのエアを吹き付けるのだ。
そうすると想像を絶する回転をし、怖い位にヒューンと唸りを上げるは、エアの吹き付けを終えてからも暫く回り続ける。
ただしこれはNTNの様な国産品の場合だけど。
今回は組み込まれたほぼ全てのベアリングをテストしてみた。

前振りが長くなったけれど、まずクランクシャフトのベアリング、「JLSH」と表記された6304ボールベアリングからだ。
ただこのJLSHブランドは、ネットで調べても不明メーカーだけど、回転自体は悪くない。
もちろんNTNと比べれば回転音の高まりや、その後の回転持続は多少劣るけれど、それなりにヒューンと回るし持続もそこそこだ。一応B級品かな・・・

結論、
エンジンの最高でも10,000rpm、しかもオイルに浸った状態を考えれば、このまま使おうと思う。
換えるの面倒だし(笑)

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4無題

次に重要な役割を担っているミッション系のベアリング、これを全てケースから抜き取りテストだ。

しかしベアリングを抜いた後のポケット状の穴には、アルミの細かい屑がたくさん残っていた。
更に早くもベアリングに噛みこんでいて、回転がジャリジャリするのも有るのだ。
もちろんテスト前には、パーツクリーナーで洗い落としておいた。

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上図の品番「21」、メインシャフト軽負荷側に組み込まれていた6001ボールベアリングから。
まず表記だけど薄ボケて良く分からないが、TQM?なのか?これも検索に掛からなかった。
NTNと比べては可哀そうだけど、まあC級品かな、使えなくは無さそうだけど。

結論
NTNに交換だ。

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品番「22」、カウンターシャフト軽負荷側だけど、キックギアの負荷も担うので「21」よりワンランク上の6201だ。
これは意味不明な表記が暗示しているように、今回の最悪ベアリングだ。
もうエアを吹くまでも無く、摘まんで動かすとガタを感じるシロモノで、エアで無理やり回せばガーガー、吹くのを止めればガガガーと止まる。なんだコリャ!即座にD級決定。
結論
比べられてお怒りのNTNに任せる。

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品番「23」、メイン・カウンターシャフトの重負荷側を担う、このエンジンではクランクシャフトに次ぐ大きさの6203だ。
これは表記からしてしっかりしているし、見た目も悪くないC&Uのベアリング、調べれば共産党が力を入れた中国人本集団有限公司製なのだ。
言ってみれば中国のベアリングトップメーカーらしいが、自分なりのテストではNTNにやや及ばない感じがした。なのでNTNを特Aとしたら、A級で良いと思う。
結論
中華のトップがどれほどのものか、試す意味もありこのままC&Uを使ってみる。

しかし同じエンジンに組み込まれたベアリングに、これほど開きが有るとは・・・
今更ながら中華は楽しい(笑)

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この先は、酷いアルミ鋳造品との格闘記になる。
まず四角い穴にバリバリ。

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簡単に取れ落ちなければ構わないのだが、そうでないから困ったチャンなのだ。
せっかくだから綺麗に四角くしてみた。

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こんなダマダマは至る所に、マイナスドライバーでコンコンして落とす。

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このエンジンにはこんな耳垢みたいなのもあちこちに散りばめられている。

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ポロっとね、こんなのがオイルラインに紛れたら一大事間違いなし。

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バリとか耳垢とかダマダマとか、もうお腹いっぱいで飽きてきた。
なので気分転換に、今回買ったパッキンセットに入って無かった、クラッチアウターカバーガスケットでも作るのだ。

今回も色々と調べてある意味勉強になったが、ベアリングに関しては表記がしっかりしている物ほど、やはりそれなりにしっかりと回転した。
しかし中華トップメーカーから、コピー&コピーの底辺不明ブランドまで、何故同じエンジンにごちゃ混ぜするのか。
本当に意味不明で楽しさ満載、だから中華は止められないのだ。



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悪名高きエンジン【組立・ヘッド編】 [カブPart2]

今回からは一応、中華110ccエンジンの組み立てに移ろうと思う。
まずは一番楽しいシリンダーヘッドから、厳密に言うとまだ完全に分解していないが。

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まず気になったのは吸気側のロッカーアームにだけ入っているワッシャー、デコンプを省いたから入れるのなら排気側だし。もちろんロッカーアーム自体は吸排気共通。
まっ、いいか。

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どのモデルをコピーしたか分からなが、チェーン側のベアリングが小さい。
しかもノックボルトは3本だし。
6V仕様では無いと思うけど、ホンダの横型はバリエーションが多すぎて良く分からないな~

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バルブスプリングを外してバルブステムシールを見たら、JAPANの文字が・・・
中華なので本当かどうかわからないけど。

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そんな事より10番のバルブスプリングシートが入っていない、アルミのヘッドに鋼製のスプリングが直ってダメだろう。
当たり面はちゃんと機械加工してあるのに。
吸排気の両方とも入っていないから、忘れたんじゃなくて省いたのか?うーん・・・
確かに、シートが無くても作動させること自体は出来るけど、そのうちアルミが削られてくるよね。

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全てのパーツを外し改めて観察するが、エッジにはことごとくバリだらけだ。
これはとっても大変と言うかやりがいが有ると言うか、とにかく中華らしくって嬉しい(笑)

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もう地道にリューターで削り落としていくしかない、まずはざっと粗方バリを落としていく。

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そしてヤスリで均して仕上げるのだ。

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ついでだからバルブの擦り合わせもしておくが、新品なので幅の狭い綺麗な当たり面が出来た。

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ヘッドは殆ど地道なバリ落とし作業ばかりなので、目ぼしい画はあまり撮れなかった。
あとは念入りに清掃して組み立てだ。
もちろんバルブスプリングシートは買っておいたが、単なる薄っぺらいワッシャーが@210円もするのね。なんか適当なので良さそうだけど。

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そしてヘッド自体は組めるだけ組んでおいて腰下を待つ事なる。

しかし改めてこのエンジンは、何もせず買ったまま始動しては危険なシロモノだ。
ヘッドに関して言えば各パーツにそれ程問題は無いが、それらを組み入れるアルミ鋳造品が全くダメ。
と言うか、日本人の感覚からすれば、ダメならそれなりに対処すればいい筈だ。
それにヘンな所をケチるし。

「ニホンジン コマカイアルネ。モウカラナイアルヨ」
うーん、違うと思うな・・・
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悪名高きエンジン【分解】 [カブPart2]

中華エンジンには、それなりにちゃんと作って、ブランドまで冠する物が有る。
LifanとかLoncinとかZongshen等、国内のショップで販売しているエンジンは、勿論ホンダの模倣が礎だが・・・最近では驚く程のクオリティだ。
まっ、驚くと言っても最初が酷すぎただけで、普通になって来たに過ぎないが。

ただ未だに、昔ながらの無印無法者?エンジンも存在し、主にヤフオクなんかで中華ブランドの半額程度で入手出来るのだ(今回のエンジン)
ブランド名は無くとも、悪名は有るシロモノなり・・・
コイツの見た目はエンジンだけど、間違ってそのまま火を入れたらほぼ壊れるか、極端に短命とは良く聞く。
だからクレームの嵐を避けるショップは販売しない。

プラモデルを作った事が有る方なら分かるが、ランナー(枠)からパーツを切り取りそのまま組むことは無いと思う。
程度の多少は有るけれど、余剰部やバリのヤスリ等を用いた整形が必須だ。
この無印エンジンは、出来の悪いパーツを整形することなく、一応エンジンの形にしたものだと思えば間違いない。
だから出来ればエンジンみたいに組んでほしくないな~パーツに漏さえ無ければ、一式揃えて箱詰めにしてくれても全然OKだ。
要するに分解する手間が増えるだけ、長所はパーツが全て揃っている所かな。

いやいや、分解も含め長所はもっと有る、普通じゃつまらない変人には沢山ある(笑)
だからまず、お楽しみの序曲、分解開始だ。

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今回はジェネレーター側から始めよう。
コイルは点火パルス・CDI電源・発電×4の6コイル構成で、発電系にはライティングラインは無く、アースから浮いた4コイル単相だ。
世間では全波整流用だ!とか言うけれど、それは単なる好みの整流方式であって、別にこのコイルを半波整流に用いたって全然構わない。
それじゃ半分捨てるから勿体ない?うーん、毎度ネットで横行する流説なり・・・
単にエンジンの負担が半分になっているだけ、なのだ。捨てる訳ないじゃないか。

今回はセル付きだから全波整流にしておこうかな・・・
ちなみにロンシン125を積んだベンリー号は、ライティングラインが有る普通の半波整流回路だけど、特に無理なくセル用電力を蓄えている。

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ここまでは特に何もなくてツマラナイ。クオリティはそれなりだけど。

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早くも有った美味しさ、スターティングスプロケットのオイルシールが斜めっている。

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カムチェーン周りが見えてきたが、特に大きな問題は無く見える。
が、
後々纏めるけど、こんなに引いた画像では分からない、鋳造カスやバリは既にあちこちだ。

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次にシリンダー部、ヘッドカバーを外すとイキナリこれだ。
もうバリだらけで嬉しすぎる(笑)
しかし極端に言えば、簡単に崩落・剥離しない異物であれば構わない。
問題はこの画像に有るような、ドライバーをコツンと当てただけでボロボロ落ちる奴等なのだ。

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カムスプロケットのノックボルトが3本って、6Vモデルの名残?良く分かんなけど。
ただカムシャフトはボールベアリング式なのだ。

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特に問題なくサクサク分解していたが、シリンダーに有る沢山の縦筋は何だ?
始動試験なんかしてない感じだけど。

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ピストンのスカートにも縦筋沢山、うーん・・・

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シリンダー系はこんな所かな、ヘッド部は後のお楽しみとして。

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クラッチ側の作業をするため、エンジンスタンドのセッティングを変えた。

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えー、ロックナットに4か所ある溝は、ナットを回すためだけでは無いぞ!
ちゃんとロックワッシャーを挟んであるくせに、何故ロック爪を使わないのだ?
海を隔てたかの国の町工場、あまり時給を貰っていない地方出の女子工員、良く分からずもインパクトをヒュンヒュンガガガさせる情景が浮かんでくるばかり。
おそろしや・・・くわばらくわばら

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ここらはサクサク

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最後の分割、ミッション系が出現

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がしかし、トランスミッションは特に悪くないぞ、

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シフトドラムも、鋳肌が目立ったロンシンより良い感じだ。
動きも悪くないし。

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シフトピンがドラムに圧入され、更に星形のストッパープレートを通した後カシメ止めしてある。
様に見えた。
あの細々したピンとかローラーとかプレートなんがが、面倒くさいバラ状態でなく良いかも。
発展性は勿論無いが、決まったスタイルで良いならアリかなと思った。

ここまで一気に分解したが、今のところ大きな問題は個々に上げた数か所だ。
だがしかし
次回から修正しながら組立てようと思うが、マクロで撮らなければ写らない問題山積だ。
それは夥しい鋳物カスやバリ等々、それも容易に取れ落ちるものが多い。
流石に材質はアルミが殆どだけど、簡単にオイルラインを詰まらせる因子ばかりだ。
荒いアルミダイキャストとその後の機械加工及びその仕上げ、要するに工業製品としての基本があまりにもお粗末なのだ。
その他にもまだ有るが、おいおい上げていこう。

いやー、楽しみが多くて嬉し過ぎる素材だね(笑)

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今度は遠心110cc [カブPart2]

今度のカブもノーマルで乗る訳はない。
車体の方向性はほぼ決まったし、搭載するエンジンも同様だ。
ではまずエンジンを入手しちゃって、ロンシン125の時と同じく、エンジンの慣らし運転をBGMに車体を仕上げて行くと言う、贅沢なバイク弄りの至福よ再び!作戦開始である。

最初は余ったベンリィ号のエンジンを載せるつもりだったのだが、引き取ってきたカブの元気が復活し試乗したら、「カブに始まってカブでしょ」には遠心クラッチが似合うなとしみじみ思う。
前回、速さとウケを求めすぎて結局原点回帰→物足りない→ぽっかり穴・・・サヨナラしたはずだし。
もちろん50ccのままでは、現代において現実的な移動装置とは言えないが、機能的にはそこそこで良いしカブらしいも残したい。

それで今回は自動遠心クラッチの無印110ccエンジンを選んでみた。

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ロンシン125が想像以上・あまりにも中華としては出来が良すぎたので、今回は結構以前から出回っている110ccにしてみた。
最終的にはレッグシールドに隠れてしまうエンジンだけど、鉄シリンダーと遠心クラッチカバーはカブに違和感が無い。もちろんセル付きだ。

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なのでミニモトとかのメジャーショップからではなく、楽しい怪しさ漂うヤフオクで仕入れた。
まず梱包からして殺伐感満載・・・場末だね(笑)

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エンジンの刻印はロンシン125とそっくりだ。

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一応107㎤と読み取れるが、いかにも&いい加減な鋳造が嬉しい。

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そのくせアテンションだけは一人前だぜ(笑)
1.走り出す前はオイルを確認しろよ
2.最初は300kmでオイルフィルターを換えるんだぞ(←そもそも網しか無いだろ)
3.慣らし運転中は50km/hしか出すな

うるさい!

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4段式ロータリーシフトだけど、走行中は4速からニュートラルにシフトできない。
そんな事を言ってるんだろう、良く分かんないけど。

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駆動系は428を使えって事かな、本家のホンダでも110cc辺りは420と混在している。
それ程パワーは無いだろから、スタンダードな420で行こう。

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ロンシンのテカテカを見慣れているから、バリだらけの何とも質素に見えるヘッドサイドカバー。

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オイルは全く入ってなかった。ただオイルっ気は十分だからヨシ。

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心配していたシリンダースタッドボルトだけど、ロンシンのM7でなく普通のM6で良かった。

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プラグのこのロゴは笑いを取るため?ヒョウタンツギを連想してしまった。

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シフトインジケーター用にニュートラルを含め5本も配線が有る。
面白そうだから出来るだけ生かしたいな。

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発電系でちょっと違うのは、独立したライトラインが無い所。
確認してみたが発電コイルはアースに落ちていない、呼称に違和感が有るがいわゆる全波整流用だ。

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今回の中華110ccとロンシン及びノーマルエンジンのスペックを羅列してみた。
テキストだと意のままにならないので、纏めてJPG画像に変換し載せる。
細かな仕様は色々と異なるが、元々の50ccエンジンがここまで多彩に変貌するとは流石だ。

今のところほぼ外観だけの110ccウオッチだけど、それでもその粗雑さから中身も十分想像できる。
だからヤフオクの中華なんて止めとけって?
逆なのだ、だから面白楽しいのだ。

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実物大玩具 [カブPart2]

数年前カブを弄って、マニュアルクラッチのロンシン125エンジンをまで載せたりした。
軽い車体に125ccは確かに速い。
特にロンシンは中低速型でトルクが溢れているから、意識しなくてもかなりスピードが乗るし、それでいて燃費は50km/l以上がコンスタントだった。
だけど足回りが貧弱すぎでやや楽しくない、しかし対応させればカブらしさが失われる気がして来る。
クラッチレバーを備えたカブはウケるが、マニュアルクラッチはベンリィ号に任せた方が妥当かも。
それで結局は50ccのノーマル状態に戻し、物足りなさからヤフオクでさよならしていた。

その後ロンシンはベンリィ号で元気に活躍しているが、その余ったエンジンはどうしよう。
なんだかんだ言ってもカブは面白い玩具だったな~  等々・・・

そんな時、とあるFBの知り合いが「カブ要りませんか」を発信した。
もう速攻である、挙手をした。
エンジンがかからない?しばらく放置していた?嬉しいじゃないか。

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訳ありバイク回収御用達、サンバー君の出番だ。
このスタイルはもう何度目だろうか(笑)

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早速仲間入りしたカブ君は、中央メンテナンスステージに着座した。
さあ、恒例の各部確認と行こう!

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珍しい事に、左サイドカバー内に純正ツールセットが有った。
まあ、使う事はあまり無いだろうけれど、とっても嬉しいのだ。

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シート下の識別シールや、車体サイドのデカールで年式が分かる。
このカブは96年製造の95年式(記号S型)になるかな。

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うーん、ステップが(笑) アルアルだよね。

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早速問題発見、オイルが溢れてくる。
それもガソリン臭漂うシャバシャバなのだ。
これはオーバーフローしたガソリンが、キャブのドレンチューブから排出されなかったんだね。
そうなると、ダウンドラフトタイプと同じ配置のキャブから、オーバーフローしたガソリンがマニホールドを経て、エンジン内へと言った構図になる。
これは危険だ、とりあえず直しておこう。

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もしこの積算計が実走行だとしたら、カブにとって、まだまだ慣らしが終わった程度だ。

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オーバーフローがエンジン内へ侵入する原因だけど、ぱっと2つほど思い浮かぶ。
まずはドレンチューブ系の詰まりが無いかを確かめよう。

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全く問題無しだ。
次はキャブをバラしての確認になるから、タンク内の残ガソリンを全て排出しておこう。
じゃないと、カブは燃料チューブを抜けないのだ。

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燃料のゴムチューブがカチンカチンに硬化していて、抜くのがもう大変。
ちなみに、上に刺さっているチューブがリザーブだ。

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単体にしたキャブを分解するが、フロートチャンバー内はとっても綺麗に見える。

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所が、2番目の原因と考えていたオーバーフローパイプだけど、何やらヌターとした異物の詰まりが有る。
これだ!

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次にスロージェットを外してみたが・・・
何だこれ?やっぱりヌターとした、垢みたいのがへばり付いていた。
もちろんジェットの穴も殆ど詰っている。

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ニードルジェットホルダーもだ。
何だろうね、これ。

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全ての穴をホジホジすれば、こんな感じに光が差し込むのだ。
これで大丈夫。
最後にフロートバルブを摺り合わせして、オーバーフローも解消した。

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全てを元通りにしオイルを交換したら試運転、流石に最初は白煙が混じる排気だった。
しかし暫くエンジンを回していたら、レスポンス良く軽やかに吹き上がり、白煙も消えた。
近所の空き地で走らせてみたけれど、カブらしいトトトッと快調なリズムを刻む。
やっぱりこれかな、左手フリーの遠心クラッチがカブらしい。

ガレージに戻り電装系やその他諸々を無意識に弄りだす、うーん何だか楽しいぞ。
本当に、カブはオヤジの実物大玩具。



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オイルキャッチトレー [ブロス650(RC31)]

結構長くかかってしまった。

サーキット走行では、装着を要求される事が多いアンダーカウル・・・機能として見れば正しくはオイルキャッチトレーになるが、ブロス用なんて探しても見当たらない。
ならば作ってしまおうと思ったけれど、ゼロから型とかを作ってなんて大変すぎる。
それで出来るだけ合いそうなのをヤフオクで落札してみた。

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もちろん改造するつもりなのだが、楽さ優先で大きめをカット&トライ作戦なのだ。
しかしGSX1200用らしいコイツは、決してデカすぎでは無かった。

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とりあえず既設のボルト穴を利用し、エンジン締結ボルトを長ネジに換えて吊った見た。
ちょっと低すぎかな・・・簡単に下をこすりそうだし。

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最低地上高は100mm以上欲しいな~このプラケースを噛ませると丁度良い感じだ。

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だけどサイドスタンドのみになると、メンテは毎回メンテナンススタンドの利用か。
やっぱりセンタースタンドが使えると、比べようもなく気軽だからカットだ!

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そして肝心なトレー化だね。
段ボールで隔壁を形作り、それを包み込む様にFRPを形成した。
気温が低くて中々固まらないので、天気がいい事も有り天日干し。

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ついでにボルト穴周りも補強しておいた。

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見た目は物凄くアレだけど、塗装してしまえばね(笑)

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結局4か所をボルト止めすることにしたが、前右の長ネジはあくまでも仮なのだ。
転倒でもしたらクランクケースにまでも悪影響が出そうだし。

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程良い強度のステーを作り、クラッチケースのボルトに共締め。

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固定の見栄えは悪いが、とりあえず固めのラバースポンジを介しておこう。

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前左は冷却水配管から15A用ブラケットで固定。

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後左もこんなステーを作り、ウォーターポンプハウジングのボルトに共締め。

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後右だけはどうしようもなかった。
仕方なくマフラーカバーにタッピングビス止めだ。

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なんとかオイルキャッチトレーの仮完成だ。
この状態で暫く走行し、不具合が無ければ各部の仕上げと塗装だね。

最初はサーキット走行の時だけ、簡易的に装着が出来れば良いやで始めたが・・・
段々懲り始めステーを作ったり振動を考慮したり、かなりガッチリと付いてしまった。
結局ほぼ1月も費やしたのだから、このスタイルで暫く通してみようかな。
脱着もそれ程手間では無いし。

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ホイールバランス他 [CBR1000F(SC21)]

高速道路を走行中、ある速度域で縦ブレを感じる。
ちょっと声を大にしては言えない速度だが・・・
気になって仕方がないので、ホイールバランスを確認してみよう。
分解したら色々とついでの作業が増えたけれど。

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まずはブレーキキャリパーとFフェンダーを外す。
しかしこの細いタイヤはリッターバイクとして、現在の目から見ると異様かも知れない。
110/80V17なんてサイズだから、太さだけで言うと250ccと一緒だ。
リアも140/80V17だし(笑)
かろうじてスピードレンジの「V」が面目を保っているが・・・

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80年代に大流行したフロントフォークのギミック、アンチノーズダイブが87年式のコイツにも辛うじて残っている。確かに効果は分かるが、ちょっと切り替わりにスムーズさが無い。
その後のバイクには全く見かけなくなった。

それはともかく、せっかくバラしたのだから、ブレーキピストンのいわゆる揉み出しでもしておこう。
ただ揉み出しはやたらスムーズにしてはイケナイ、ネットで見かけるのがシリコンスプレーで飽き足らず、シリコングリスを塗りまくりなんてのも。
ほどほどの抵抗を残しておかないと、ブレーキの引きずりを起こしてしまう。
ブレーキを開放しピストンが僅かに戻るためには、多少の抵抗によるシールの変形が必要なのだから。

あ、今回はホイールバランスが目的だった(笑)

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やっと本題。
と言っても実に地味で時間がかかる作業なのだが。
元々付いていたウエイトは15g、しかしこの場所が一番下に来る。ちょっと重いのだ。
こんな簡易的装置でも、ホイールバランスウエイトの最小単位である5gの違いが分かる。
最終的には同じ場所に10gのウエイトを貼り付けた。

文章にするとこの程度にしかならないが、気をなーがくして取り組む作業なのだ。
効果のほどは如何に。

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ちなみにフロントを持ち上げる場合は、ステムに差し込むメンテナンススタンドは使わない。
シンプルに何時もの鋼製束だけ、だから何も邪魔は無いのだ。

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ホイールバランスの件はとりあえず解決したが、またまたせっかくだから。
いくら清掃しても綺麗にならないのなら、いっその事塗装してしまえ!

タイヤが付いたままだとマスキングに限界が有るから、ビートを落としてマスキングを突っ込むのだ。

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ブレーキディスクを外しビートも落とせば、タイヤのマスキングがとっても容易だ。
カウルの塗装で余った、純正色のロスホワイトで真っ白・眩しいぜ(笑)

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寒くなって来たし走行ローテーションの都合もあり、なかなか走らせられなかったCBR。
今日(12/12)はとっても穏やかに晴れ渡り、冬装備では暖かすぎる程の陽気だった。
ブレの確認に高速道路を走る気にまでならなかったが、ホームグラウンド・秋ヶ瀬公園に行ってきた。

デジカメを忘れてしまいスマホで撮った画像、うーん、白さがイマイチ分かり難いな~


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プロアーム用メンテスタンド [ブロス650(RC31)]

今年は絶版車運動会でツクバのコース1000を、2りんかんの走行会で同2000とサーキットを楽しんだ。
レンタルで凌いできたサーキットを走るための人間の装備、革ツナギ・ブーツ・グローブはやっと自前で揃えたけど、バイク側にも幾つかの対応が必要だ。
その中の一つにアンダーカウルの装着が有り、公認された場所等をスポーツ走行の際はほぼ義務化されているので、これから必要に迫られるかもしれない。
アンダーカウルと言っても目的は空力等の為ではなく、何らかの不具合でオイルが漏れた場合でも、コースにオイルをまき散らかさない対策で、要するにオイルの受け皿なのだ。
なのでこれもボチボチ製作する予定だが、その為にはまずセンタースタンドを外さなければならない。
そうなるの欲しくなるのはメンテナンススタンドだが、プロアームは手持ちのスタンダードタイプだと使えないのだ。

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かと言ってプロアーム専用品を買うのはそこそこの投資が必要だし、それよりなによりこれ以上出来れば道・工具類は増やしたくない。場所ばかり食うスタンドなんかは特に。
それと・・・お決まりの様に専用品なんて、私の天邪鬼ココロが許さないのだ(笑)

じゃあ、現在あるメンテナンススタンドを活用できないか、スイングアーム受けのアタッチメントを外してプロアームにあてがってみる。
スプロケットセンターの穴はΦ28mmなので、転がっていたΦ27.2mm・20A(3/4インチ)パイプが良い感じだ。ここは解決。
後はこのパイプとメンテナンススタンドのアタッチメント取付部、内径20mmの四角穴とどうにかジョイントさせてやろう。
ただ条件として、他のバイクで今まで通り使える事。じゃないと意味が無いもんね。

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これが一番メジャーなJ-TRIPのプロアームスタンド、約2諭吉さんの品だ。
やっぱり片持ちなのでそっち側が強化されているな、と、参考にさせて頂く。

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まずは特殊な20mm四角穴に入る部分を作ろう。
角材が有れば容易いが、そんな物はない、とりあえず使えそうな残材を集める。

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アングルのL30x30 -t3を加工するのだ。早くもメンド―臭が漂うが。

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かなり端折ったが、L20x20とL17x17が出来た。切断砥石で切ったのだよ~[あせあせ(飛び散る汗)]

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組み合わせるとちゃんと20mmの角材になるが・・・たった100mm位だから作ってみた。

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ガツンと溶接! そしてサンダーで整形。

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これで四角穴とジョイント出来た。

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これも転がっていたt9mm鉄板で、20Aパイプと作った角パイプを接合しアタッチメント完成。

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早速メンテナンススタンドにアタッチメントを取り付けて、ブロスのプロアームにパイプを挿し込み様子を見る。
リフトするのは簡単なのだけど、如何せん強度が全然足りない。
片持ち故グラグラと危なっかしいのだ。
それで補強として22mmパイプを渡してみた。ちょっと良くなったかな・・・
上のJ-TRIP画像を参考にもう少し補強だ。

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筋交い状にもう一本追加したら、今度はかなり安定してきた。
しかし欲を言えば、更に安心したいな。

だけどこれまで同様に、普通のメンテスタンドとしても使いたいので、これ以上の補強は難しい。

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本当はこのスタンドも片持ちに拘りたかったのだが、根本的に無理な用途転用なので仕方なし。
ほんのちょっと反対側も荷重を受ければ段違いに安定するので、これ以上無理をしないで軽くサポートしてやろう。

ホイールのセンターロック中心には、Φ8mm程度の穴が有るのでここを利用。

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22mmパイプをハンマーで四角く成形し、アングルにM8ナットを溶接したブラケットも作った。
メインは左側のパイプなので、こちらは軽くサポートしているだけ、しかし安定感と言うか安心感というか、飛躍的に高まったのだ。

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紆余曲折、悩みながらかなり手間がかかってしまった。
しかも完全な片持ちメンテナンススタンドには出来なかったが、今までの機能を損なわない!に拘ったので、結果的には満足できる仕上がりとなった。

見た目はイマイチでも良いのだ。ちゃんと転用で来たからね。
これで塗装すればそこそこの見栄えになると思うから、シャーシブラックでもそのうち吹いておこう。
         流石に疲れた・・・



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サイドスタンドを使い易く [ブロス650(RC31)]

サイドスタンドがとっても出し難い。
特にバイク用のブーツは、かかと部の後端が丸く平らで引っ掛からない。

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乗車した状態で覗き見ると、サイドスタンドの踵で引っ掛け棒(正式に何と言うのだろう)の、丸い頭がちょっとしか見えないのだ。
なので毎回スカッ! どうにかしたい。

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元の踵で引っ掛け棒(だから何て・・・)はΦ7mmなので、適当なM6ボルトで延長させよう。
こんな感じに。

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流石にボルトそのままでは美しくないので、何時もの回転+回転研削でこんな感じに加工した。

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ただチョッと長すぎるので、30mm程にカットして溶接だ。

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とりあえず仮付けして様子見、バンク角にも支障が無い事を確認した。

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後は楽しい本付け、そして見栄え考慮し削り整える。

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塗装して乾かし、取付終わったらやはり黄昏だ。

しかし最初の画像と比べれば一目瞭然、延長したのはたった30mmだが跨った状態でも良く見える。
試しにブーツを履いて操作するが、スカッ!っと空振りはほぼ無くなった。
それにしても、気を遣わずにサイドスタンドを下ろせるのは気分が良い。



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スロットルポジションセンサー [ブロス650(RC31)]

ブロスはパーツリストによると、BROS[NT650J・K・L]と3回仕様変更されていて、私のは最終のLになる。
Lは実質上のマイナーチェンジになるのだが、ホイールとタイヤ等の変更が目立つ位だ。
しかし地味だけどそそる変更があり、マップコントロール方式のPGMイグニッションシステム、なんてーのが奢られている。
しかし先日キャブAssyを外した際、とっても気になる事が有ったのだ。

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オーソドックスな点火時期の制御としては、エンジン回転数の上昇に合わせて進角させるのが鉄板。
更にアクセル開度をミックスし制御しようと言うのがウリで、大層なPGMイグニッションシステムとネーミングしている。
だからスロットルポジションセンサーがとっても重要なのだが、キャブをバラした際にセンサーの欠損を発見した。えっ?これじゃあ連動してない?   と。
この時はエアスクリューの復旧が重要課題で、この件は後回しにしていた。

しかし後日とっても気になりだして、サービスマニュアルを引っ張り出して確認する。
まず上図のアンダーライン①を試してみるが、案の定全く変化なしだ。
続いてテスターをセットしてセンサー自体の抵抗値を測るが、これは4.67kΩと標準値内に収まっていた。
が、アンダーライン②の測定・・・いくらスロットルを捻ろうと変化が無い。
はい、センサーのご臨終決定!

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早速パーツナンバーで検索するが、今やホンダは1990年式であるコイツの部品でも廃盤だ。
予想していたとは言え現実問題として非常に困るよね。

ウエビック・モノタロウ等々、ネットを彷徨い流用品でもと探しまくるがどうにも無い。
所が何気なしに見ていたアマゾンで、とっても似通ったのを発見!中華だろうけども。
1400円と安いしダメモトで注文してみた。

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これ、ホンダ用は良いのだけれど、4輪のアコードやシビック用なのだ。
勿論パーツナンバーなんか全然違うが、実物を手に取った瞬間ガッツポーズ!!
更にSMに従って抵抗値を測定すれば、これもドンピシャ!!!
要するにモノは全くの同品なのだ、こんな事がたまに有るから旧車弄りはやめられない。

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センサーの裏側はこんな感じ、右が新品で可変抵抗を回転させるパーツ=ポジショナーが有る。
どうしたらこの部分が無くなるのだろう・・・

だけど悪戯防止トルクスネジまで使ってセットしてあるのを見ると、かなりシビアな調整を要求されるのかな~SMの何処にも記載は無いから企業秘密?
ま、旧品と同じ感じに付けるしかないけどね。とりあえず。

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キャブにセンサーをセットすると、コの字型のアームがポジショナーをホールドしている。
これでめでたく復活である。普通に。
そして組み戻して早速エンジン始動、うんうん、レスポンスが良くなった(気がする)ぞ。
しかしあれだけ抜群の安定を見せたアイドリングが、落として落として500rpmでも止まらなかったエンジンが、頻繁に上下する不安定さでしかもパタッと止まるのだ。
何故だ、組み違えか?  それは無かった。

まあ、とりあえず試乗しようと、小一時間そこら辺を走り回り戻ってきたら・・・安定している。
またもや何故だ!もしかしてこのスパークユニットは、学習機能でも備わっているのか?
単に、何処かのゴミでも吹っ飛んだのかもね(笑)

効果をマジで感じるためには、峠に行って本格的に乗るしかないかな。
燃費も含めたトータルで実感してみたいし。
でも確かに、エンジンのツキと言うかレスポンスは良くなった。
悪くなったらそれこそ、何故だ! だよね。

今回はネットの画像だけで、捨て身のダメモトが大ピンポン!これぞ旧車弄りの醍醐味!!
たった1400円でこれほど楽しめる・・・これに尽きるのだ。
まあ常日頃の、ハズレの積み重ねが嬉しさ爆発を生むのだろうけど(笑)


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