カムチェーンテンショナー [CBR1000F(SC21)]
寒さが厳しくなるにつれ、始動直後の異音が気になって来た。
カムチェーンの暴れる音だと思うが、どうやらこのバイクの持病の様だ。
ある程度の暖機をしたら収まるのだが・・・
コイツは逆車でマイナーだからとにかく情報が少ないけど、海外のYouTubeを見ていたらテンショナーのオーバーホールが効果的らしい。
カムチェーンの暴れる音だと思うが、どうやらこのバイクの持病の様だ。
ある程度の暖機をしたら収まるのだが・・・
コイツは逆車でマイナーだからとにかく情報が少ないけど、海外のYouTubeを見ていたらテンショナーのオーバーホールが効果的らしい。
実はサービスマニュアル(SM)を見ていてそれらしい記述が有ったのだ。
ただ、いわゆるエンジンオーバーホールの一環だな・くらいに見ていたし、異音に効果が有るか分からないのにシリンダーヘッドカバーを開けて、カムシャフトやカムチェーンまで分解する気にならなかった。
しかし効果的ならやってみる価値はあるかも知れない、よし面白そうだしやってみよう。
そんな訳でまたまた分解だけど、何時もながらフルカバードカウルはとっても面倒。
この状態にするまで、それなりの手間がかかるのだ。
しかしタンクを外せばこんな感じ、ヘッドがフルオープンで弄り易い。
キャブの時も思ったがCBRのメンテナンス性は抜群、後は冷却系を外せばOK。
おっとその前に、冷却水を抜かなければ。
ウオーターポンプは分かるのだけど、ドレンプラグはそれらしいのが幾つか有って迷う。
こんな時はSMを引っ張り出そう、せっかく有るのだし見ながらも楽しいよね。
冷却系とプラグコードを外したらもう邪魔者は無い。
ヘッドを開けたらまた唸る、34年前・3万マイル強のエンジンとは思えない綺麗さだ。
余程オイル管理が良かったのだろう、チェックマークが有るのでメンテの経歴も認められる。
まさかバルブクリアランスも異音の一端を担っていた?念のため全てを確認。
標準バルブクリアランス
IN:0.10±0.02mm
EX:0.16±0.02mm
凄いぞ、全体的にややマイナス気味だけど、全てが許容値内に収まっていた。
カムシャフトホルダー・カムシャフト・カムスプロケットを外す、いやー綺麗な状態だな。
やっと目的のカムチェーンテンショナーを摘出した。
コイツの為にここまでの分解が必要なのだ。
・テンショナーをひっくり返してオイルチャンバーからドレンを出せ
・テンショナーアームをゆっくり動かしプランジャーからドレンを出せ
・テンショナーアームを動かしてスプリングの伸張を確認しろ 必要なら交換だ
(うーん、こんなモンかな?って分かるか!)
海外のYouTubeで観たのは、ここで単なるドレンだけではなく、スラッジもことごとく綺麗にしろと有った。
確かにドロッとしたのとか、細かなスラッジとかは出てきたが、スプリングのテンションは基準が分からない。
とにかくしつこく、YouTubeに有った様にガソリンでジャブ洗いした。
そして次のオイルを満たしてのテストだけど、SMに書いてある様な「感じ」になった。
と思う・・・
色々と確認したりも有り、1日目は暗いし寒いしで終了。
2日目
予定ではカムカバーを開けたまま、一晩過ごさせる筈ではなかった。
さあ、早く組み直してエンジン音を聞きたいぞ。
カムチェーンを張ってタイミング合わせ、初めてのエンジンって事も有りかなり慎重に。
次は相当早く出来るぞ・・・次もやるつもり?不吉な予感が(笑)
IN側のカムシャフトを外したので、それのタペットクリアランスを全て確認した。
大丈夫だ、変わっていない。
シリンダーヘッドカバーの裏側はこんな感じ、表側はそれなりの経年変化だけど裏面は驚きの綺麗さだ。
心配していたガスケットの状態は、まだそこそこの弾力が有り再使用しても大丈夫だろう。
と言うか、そもそもパーツなんて殆ど出てこない。
SMに言われなくても、スリーボンドを使うのだ。
それはともかく、いわゆる液体パッキンはこの1212を長年愛用している。
ガスケットの状態が悪くなかったので、塗布部はSM通りにしておいた。
この後はバラしの逆なので割愛するが、特に問題は無く元通り。
そして期待の試運転だけど、始動直後の異音はかなり解消された。
が、まだ多少チェーンが擦れるような音がする、バタつき音は減ったのだが・・・
根本的にカムチェーンが伸びた? それほどでは無かったぞ!
テンショナーのスプリングがヘタった? 基準が分かんないぞ!
プランジャーが抜けてきた? 同上 !
暖機運転をすれば問題なく消え去るので、暫く様子見を決め込んだのだ。
しかしホンダの画期的な新機構カムチェーンテンショナーだけど、確かに理屈を見れば非常に納得する。理想的に働けばね。
カムチェーンの異音なんて、エンジンの基本的問題だぞ。
だから急遽、旧機構のメカニカルタイプに戻しらしい。
うーん、今回の作業は手間がかかる割に、結果は手放しでは喜べないかな。
こんな事も有るさ。
そしてふと見ると、燃料コックからガソリンが漏れてる・・・
ワハハ、旧車はこうでなきゃ