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分解の始まり [CB250RSZ(MC02)]

CB250RSZを完全復活させる第一歩、状態確認をしながらの楽しい分解だ。

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まずは軽ーくジャブを、エアクリーナー。
ここを見るとブローバイの程度から、エンジンの疲労状態などが分かるのだけど、この時代はそんな環境に対する配慮なんてものは無い。
ブリーザーパイプで大気吹きっぱなしは、恐らく最後くらいの年式だと思う。
タイプとしては乾式に対しての湿式だけど、やはりエレメントであるウレタンフォームは粉々に分解していて、残ったのは跡形くらいだ。
でも部品が出なくなり困る乾式より、どうにでもなる湿式の方が余程好都合だね。

ただいつも思うのは、吸い込まれたウレタンはちゃんと燃えたのだろうか、と。

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市販車のエアクリーナーボックスは例外なく大きい。
スペース的に厳しいバイクであっても出来るだけ容積を確保するのは、それがとっても重要だから。
このバイクよりさらに古いと違ってくるが。

197~80年代は日本製バイクが世界を圧倒していく世代であって、それは製品としてのバイクの完成度を飛躍的に向上させたから。
よく言われる4気筒・DOHC・ディスクブレーキは勿論だけど、電装類や補器類など地味に思えがちな個所にも、製品力を高めるため必須なきめ細やかさを、Made in Japanが遺憾なく発揮された。

だから安易なパワーフィルター化はしたくないの・・・
               先に進まないからこの辺で。

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この頃のヘッドライトケース内は、今や絶滅危惧種であるギボシとコネクターが混在している。しかもコネクターはまだ防水対策など無い。
ただ自分のような素人のバイク好きには、弄り易いし配線を追い易いのは間違いない。

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そんなこんなであっという間にスケルトン、後はエンジンを降ろすだけだが・・・

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このままではチョット重そうだ、頭でっかちだし。
出来るだけ無理はしたくないのもあるが、何より早く核心部を見てみたい。

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ロッカーアームなどが詰ったシリンダーヘッドカバーは、ヘッドとはガスケット無しの液体パッキンで密着されている。
古いW3(650RS)なんかではもちろんガスケットを挟んでいたが、ただそれはタペットクリアランスを不安定にしがちだ。
ガスケットはマクロ視点で見れば緩衝材みたいなもの、要するに厚みが変化しやすいので安定性が乏しい。

RSZの様なガスケット無しのほぼメタルタッチは、表面機械加工精度を高めるためのアルミ鋳造技術次第なので、地味に見えるがいわゆる先進技術なのだ。
ただそれを実現させるためにも、この限られた面に、M6ボルト十数本で細かく締結されている。

なんて言いながら2本折っているのだが・・・だって熱と金属疲労で・・・

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あーあ、どうするよ、掴み代なんて無いじゃん。
まっ最悪でも、なんとかヘリサートが入りそうだから良しとしよう。楽しそうだな~

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ペントルーフが良く分かるピストンと4バルブヘッド、ど真ん中のプラグが良いね。
この状態からしても9000km強の走行距離は、ほぼ間違いなく思える。

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バランサーウエイトが見えるRクランクケースカバー内も、大したスラッジが認められない。
状態は悪くないと思う。
まだオイルフィルターは無くてスクリーンのみだった時代、まるでカブのケース内を見ている様だ。

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ここまで来るとエンジン自体を強度部材として使用する、ダイヤモンドフレームの形状が良く分かる。
と言うか、この時代はとってもシンプルで分かり易い、もうエンジンも容易く降ろせるだろう。

また専用のエンジンスタンドでも作ろうかなーとか、フロントフォークのボトムケースはバフ仕上げかなーとか、アルミリムはスポークは・・・眺めているだけで妄想がとめどなく湧いてくるのだ。


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