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レストア6(リアショック) [CB250RSZ(MC02)]

リアショックを徹底的に清掃する場合、どうしてもスプリングを外したくなる。
今までと同じように、PPバンドとガレージジャッキを使うのも良いけど、スプリングコンプレッサーも常々気になっていた。

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バイクのリアショックのスプリングと、ダンパー間はとっても狭い。
市販の汎用スプリングコンプレッサー(長いので以下SC)は、クルマのストラットを意識したものが多い。当然だけど。
しかしバイク用と謡っていて、爪の部分がそれなりな造りになっているSCも販売されているが、正確な寸法が良く分からない。買ってみたが使えなかった、の危険性がある。
なにより簡単な構造なので、自分流に作ってみようかな。

時節柄けっこう時間が有ったので、近所のホームセンターで部材を集めてきた。
3/8インチネジ関係は色々と使っているので、この際ナットは多めに買ったけど、それでもこの値段で揃ってしまう。

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まずはバカ穴加工から。
バカ穴とは最近聞き苦しい響きかも知れないが、少ない例で「通し穴」と図面表示する場合もある。
要するに高ナットのネジ山を浚ってしまい、単なるスリーブとしてしまうのだ。

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今回の製作でキモと思われる爪の製作は、買ってきたロープ止め(単価66円)を利用するのだが、スプリングとダンパーの隙間・実測4mm程度に刺し込まねばならない。
もちろんスプリングを圧縮する際の、十分な強度を残して切断・先端加工をするのだ。

こんな感じで良いと思う、圧縮の際にもダンパーを傷つけないだろうし。

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そしてこの様に、高ナット2個・高ナット改スリーブも2個を、溶接し不要部を切り取る。

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ユニクロ全ネジを300mm程に切断し、それぞれに締め付け用ナットを溶接だ。
そしてとりあえず完成。
これが目論見通り、リアショックのスプリングを圧縮してくれるかな~

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インパクトレンチでダダダダ!軽々と圧縮しSCとしての役目を十分果たしてくれた。
もちろん余計な個所を傷つけたりはしない。無事にバラバラだ。

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しかしここからが本番なのだ。そう、リアショックの清掃。
まずモチベーションアップを目論んで、結果が分かり易いアルミのアッパージョイントを磨いてみた。
これも単独にしたからこそ、簡単にここまで光らせる事ができたのだ。

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スプリングは・・・
前回のスポーク磨きでよーく分かったから、こんな形状はハナから布ペーパーを使おう。
適当な木の棒を刺し込みこんな感じで磨けば、結構早く楽で綺麗になった。

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その他もあらゆる手を使い(笑)とにかくテカテカに出来た。
磨いて下金部まで出現してしまったヶ所、特にスプリングは防錆のためのクリア塗装処理だ。

組み戻しは分解の逆手順、今回作ったSCがまた活躍してくれる。
そうそう、ダンパーとアッパージョイントのネジには中強度のねじロック剤を塗布した。

やっぱり完全分解しての清掃は、予想以上に輝きを取り戻し大満足だ。
SCの製作も旨く出来たし。
こんな事がたまには有るからレストアは楽しい。

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レストア5(ヘリサート) [CB250RSZ(MC02)]

バイク弄りは楽しい・好きだ、それが何処の部位であろうと。
でもね、やっぱり夢中になるのはエンジン、しかもスポーク磨きが続いた後ではなお更だ。

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エンジンをバラし始めて初っ端の、ヘッドカバーを開ける際にボルトを2本折っていた。
ガスケットを挟まないカバーの締結ボルトは、かなり細かいピッチで配置されていて、これでもか!って十数本もぶち込んである。
エンジンのヘッド部は一番熱を持つ個所であり、そのアルミブロックに単なるメッキM6ボルトが捻じ込まれる訳だから、外し難くなるのは火を見るよりも明らかだ。

とにかくスムーズに回らない、作業をしながら「うーん、ヘタすれば1・2本は折れるかな」な感じだったが、本当に2本折れた(笑)ヘッド側に残骸を残して。
画像の①は緩ませ始めて直ぐに怪しくなり、ほぼ丸々ネジ部をヘッド内に残している。
②はあと少しと言うタイミングで折れたから、5・6㎜残しくらいかな・・・それにしても折れたボルトを見て欲しいが、普通の銀色メッキが熱で真っ黒に変色している。
ダメでしょ、高力ボルト使ってよ~せめて残骸が残らない様に。

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この先、色々な作業の障害になるし、何より綺麗にしておきたいからバルブを外しておこう。
ヘッドには4本のバルブが装着されているが、吸排気で違うのは傘の径だけで後は全て共通。
バルブスプリングの上側にペイント表示されている・・・上下の違いは無いみたいけど。

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排気側はこんなモンかな・だけど、吸気側は加速ポンプが付く単気筒だからカーボンてんこ盛り!
しかしステムシールが経年劣化しているだけで、ステム自体は殆ど摩耗していなかった。

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上で書いた様に傘径以外に違いは無いから、これらは一纏めでも良いのだけれど、外したヶ所に元通り・の鉄則以上に、気分が大事なのだ(笑)

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ボール盤の定盤にセットするのだから、邪魔なスタッドボルトは外しておきたいな~無理っぽいな~
しかしやってみるもんだ、何とか外れてくれた。

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前フリが長くなったけどやっと本番、まずは①の残骸撤去からだ。
ここはネジ部がほぼ全て埋没しているし、切断部も斜めにねじ切れて厄介な個所だ。
とりあえずサンダーで頭部を平らにしてから、慎重にセンターポンチを打刻した。
あくまで穴のセンターに、が重要なのだ。

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緊張の一発目はΦ1.6mmのドリルでとりあえず貫通させる。
ボール盤横のゲージを見ながら、ストローク20mm辺りで手応えが変わったら、ドリルが抜けた合図なので即停止。
まだネジ穴の深さが分からないし慎重だ。ヘッドに穴を開けたらアウト!かも知れない。

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最初にある程度、使っていくドリルを決めておくが、最終的にM6の下穴径Φ5mmまでもって行く。
しかし切削中のセンターがややズレている気がしたので、4.2・4.5mmと様子をうかがう。
ようやくヘッドのタップが見えた来たが、どうしても多少は芯が逃げて行くよね。
弱いアルミの方へ・・・

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タップを使い、しかしタップを立てる訳ではなく、残骸をヘッドから剥がし去ろうとした。
いやー、やっと取れたぞ残骸が。
ねじの半周近くが出てきたと言う事は、だいたい0.5mmくらいズレたんだね。

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後はヘリサート専用のドリルで下穴を開けて、ヘリサート用のタップを切るだけだ。
ただ画像にも正確な文章にもできないが、センターがズレたのを頭に叩き込み、修正する方向へ力を加えながらドリリングした。

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無事にヘリサート加工が終了した。
試しにヘッドカバーを被せてボルトを締めてみる。うん、大丈夫だ。

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次の②もほぼ同様の手順なんで割愛。
ただ残骸が短く、多少簡単に撤去できた。

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それでやや気が緩み・・・結構緊張の連続だったし。
②のタップを立てたけど、1回ではチョットきついかな、ヘリサートを入れ始めてもスムーズさに欠けるかな・・・途中で止まった、最悪だ。

ヘリサートは決してバックできないので、こうなったら潔くラジペンで抜いてしまおう。

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再度タップを通し無理が無い事を確認、今度はスムーズにヘリサートが入った。
これでこのヘッドも、再使用出来るようになったのだ。
この後はガスケット剥がしを経て、漬け置きパーツクリーナーで数日過ごしてもらおう。

古いバイクを弄ると、ボルト折れは付き纏う。
だけどそれがエンジンになると、痺れる位の緊張がたまらない。
折れてくれてありがとう、とまではならないけど(笑)


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レストア4(Rホイール) [CB250RSZ(MC02)]

普通はリアホイールを外したら、ドリブンフランジがダンパーラバーからスポッ!と抜けるのだが…

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スポッ!と処かビクともしない。
どこが固着している?いや、そもそもラバーがこれほど固着するか?チョッと焦ってきた。
思いつく箇所をハンマーで衝撃を加えても状況は微動だにしない・・・何故?
冷静を取り戻し、やっとパーツリストを確認せねば、となるのだが。

部番:7のダストカバー内に何かあるぞ、えっ?サークリップ?

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ダストカバーを外したらサビサビの部番:22サークリップが出現、うわおーこんなギミックが、RSZのスプロケ周りは特殊だと聞いていたが、すっかり忘れていた。

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流石にこれだけ大きい(65mm)サークリッププライヤーは持っていないので、しかし逆に、デカいとマイナスドライバーで何とかなる。
力業とも言うが・・・

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サークリップが外れても簡単でなかった。
散々シリコンスプレーを吹くまくってやっと外れたドリブンフランジ、しかしそれだけダンパーラバーが生きている証拠で、改めて実走行9,000kmを実感した次第。

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最早これがグリスだったとは誰も思わない、油分が抜けきったら基材はガチガチに変質するのね。
一般的にエンジンのトルクを受けるスプロケット部には、それ専用のベアリングが使われている。
だからリアホイールのアクスルシャフトは、都合三つのベアリングを串刺しにするのだが、RSZはトルク受けをこの箇所のメタル+グリスで担っているのだ。

よってRSZの後輪はベアリングを二つしか持たない。
が、以降この機構が普及していないと言う事は、あにはからんや、こんな事例が多発したからかも。
線接触で受けるボールベアリングより、面接触のこのタイプが理想とは思うけど。

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思いふけっていてもレストアは進まない(笑)
楽しいスポーク磨きだが、もう最初からサンドペーパーを使うのだった。

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しかしまたしても寄り道してしまうのだ。
だって、チェーンアジャスターの押しボルトに、何故M7なんか使う?
ナットが喪失していたから探しまくったじゃないか、ロンシンエンジンのシリンダーボルト用のがやっと見つかった。

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楽しかった?スポーク磨きも終わり組み戻しに移るが、部番:4のベアリングリテーナー内にはたっぷりグリスを封入できる。
やっぱりこの機構は捨てたモンじゃないぞ、見れば見る程・・・

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新品スポーク等を使って組み上げたリアホイールではないが、「味」は何物にも代え難いと思う。
だから針金みたいのを一本づつシコシコ磨くのだが、引き換えに達成感が得られるのだ。

オマケとして、暫く見たくもない感も得られる(笑)


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レストア3(Fホイール) [CB250RSZ(MC02)]

足元は地味に目立つと理解しているが、レストア作業自体も地味に大変だ。

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特にスポークホイールだと見るからに面倒だ。
CB250RSZのスポークは幸いまだ部品が出るのだけれど、自分のレストアポリシーとして単なる部品交換に終始したくない。
が、
交換してしまえと悪魔が囁く・・・いや、再生してやる!

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金属の表面に密着した防錆被膜が、まず酸化し黒っぽくなりやがて粉を噴き出す。
更に酸化が進行するとその被膜が流失し、露出した金属自体が錆びて・・・
そんな解説を一人ブツブツ呟いてどうする!完全に立派な赤錆である。
ああ

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中々良い状態のブレーキディスクだから、これからの作業で変形や損傷を避けるため分解しておこう。

最近のローターボルトは六角穴付ボタンタイプを積極的に使うが、あれって六角棒レンチ等が必要だから扱い難い。
そもそも高トルクなのにねじロックでガッチリだし、細いレンチが思いっきりしなること。
見栄えは多少落ちるけど、スタンダードなボルトは使い勝手が良いよね。

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試しに厚さを測ってみよう。
新品厚が5.0mmで摩耗限界は4.0mmだから・・・おお!0.14mmしか減ってない。
コイツのオドメーターの9,000kmは、実走行距離で間違いないみたいだ。

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とにかく錆落としを始めよう。
しかしスポークにホイールブラシ作戦は殆どダメ、入って行かないのだ。
形状が複雑と言うか棒と言うか・針金だもんね。

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結局サンドペーパーが一番使い易い(笑)
でもね、36本も有るのだよ~

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画像が変わっただけだが、時間は物凄く経過しているのだ。
もう指がパンパン腕が攣りそう。お陰で綺麗になったけど。

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錆びていたのが光ってるって事は、当然ナマの金属が剥き出し、だから直ぐに錆びてしまう。
苦労の結晶をどうにか保ちたい、だから水性の透明ペンキでガードするのだ。

これもまた一本づつ、刷毛で地道に(笑)

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地味な作業が延々と続いた力作だ。
満足感が湧いてくる様な、
しかし見たくもない様な、うーん・この複雑さは何だろう(笑)

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レストア2(Fフォーク) [CB250RSZ(MC02)]

楽しいエンジン弄りに早く移りたいのだが、受け止めるフレームを自立させるためにも、足回りを仕上げておきたい。
なので前回のスイングアームに続き、フロントフォークを綺麗にしよう。

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予定としてはシールをはがして、アルミの鋳肌を均しバフ掛けまでのつもりだ。
まずやり易い方、ブレーキキャリパーが付かない右側から。

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鋳肌を一気に#400位までに持って行けば、汚れ落としと一石二鳥になる。
しかし久しぶりの作業だし、研磨ディスクもいつの間にか増えていて、どれが良かったか分からなくなり全てを出してみた。
目立たない箇所をテストしてみたが、やっぱりBSペイントハンターが一番使い易いな~
そうそう、以前<a href="https://nsink.blog.ss-blog.jp/2017-12-10" target="_blank">FZX750で好感触だった</a>のを思い出した。

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良いぞ良いぞ、これだけ面が整えば、次にバフの赤棒で消せる研磨目だ。

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BSペイントハンター(細目)だけでここまで仕上がれば、後はバフで艶出しに移れる。
もう一段階、間に他の研磨工程を入れるのもアリだけど、いきなり赤棒でも結局かかる時間は同じくらいだと思う。

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シールで隠していた深い傷は何処まで消せるか、とにかくバフ研磨は一気に輝くな。
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次はAIR SUSシールが貼ってある左側、ブレーキキャリパー取り付け側だ。
シールを剝がせばこれが40年前?の状態だけど、鋳肌を消し去ってピッカピカにしてやる。


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完全にBSペイントハンターの研磨跡は消えていないが、殆ど分からないからもうこれでOKだ。
途中でチョッと戦意が落ちてきたし(笑)

だけど一番最初の画像と比べれば、雲泥の差だなと自己満足ワールド。
このモチベーションを保ったまま、次は面倒なスポークホイールだ!


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レストア1(スイングアーム) [CB250RSZ(MC02)]

自ら紆余曲折ばかりして、RS-Zのレストアが滞りがちになっている。
でも合間を見てはちょこちょことレストアしているのだ。

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色々と並行して弄っているが、今どのバイクの作業中か分からなくなる事が有るので、RS-Zのレストア記事も一応シリーズらしくしてみた。
今回はスイングアーム、グリスニップルは先日直したし、本体の下地を作り塗装までする予定だ。
まず錆落としから、最近はインパクトドライバーがかなり普及したので、その為のアタッチメント類が豊富で助かる。
バッテリー式のそれは、もはやインパクトレンチの領域にまで及んでいて、単なる木ネジ締めの道具でなくなってきた。
自動車のホイールナットなんかにも使えるから、160Nmを軽々と発生する・・・凄いな~バッテリーがデカくて重そうだけどね。

それはともかく、さび落とし用にΦ100のホイールブラシを買ってきた。

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自分は100V式を愛用している。
コードが邪魔の時も有るけれど、その分軽くてバッテリー切れの心配なんて無しだ。

いやホント早いなー、電動パワーで下地作り作業の捗る事。
新入りのΦ100で粗方錆を落とし、あとは手持ちの小さなワイヤーブラシで細部を。
そしてサンドペーパーで平滑にしたら終了だ。

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フレーム等の塗装はこれ、ミッチャクロン+シャーシブラックが何時ものパターン。
ただこの時期はスプレーの粒子が荒くなるので、ちょっと熱いかなくらいまで湯煎する。
そうすると絹の様なフワッとした吹き付けで、仕上がりの表面が奇麗だし乾きも早い。

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ガレージ上に行く階段から吊るし、

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3回ほど重ね塗りしてから暫く乾燥させよう。
その間にも次はどれにしようか物色しているのだ。

寒い上に突然のコロナ渦でなかなか出かけられないけど、
自分的にはかえってレストアに集中できるので好都合かもしれない。

いや本音は、早く暖かく・コロナよどっか行け!
だよね


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ジワジワと楽しい [CB250RSZ(MC02)]

さあ、これで完全にバラバラ、レストアの開始だ。

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どれから手を付けようかな、まずはフレームだよね。

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と、ここで、まだヘルメットホルダーが残っているのに気が付いた。
このヘルメットホルダーはホンダの色々な車種で使われているけれど、こんな良く分からない取付ボルトは初めて見た。
ただのっぺりとしているから、どうやって回すのかしばらく悩む。
うーーーん・・・

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パーツリストでは7.ヘルメットホルダーセッティングボルトなのだが、それ以上の情報は得られない。
絵を凝視してもやっぱり頭は平らみたいだし。
ヘルメットホルダーを付けたまま、洗ったり塗装したりは避けたいのだけど。

そうなると最後は力技だ。
バイスプライヤーで思いっきりクランプして回したら、あらま、結構呆気なく回ったのだ。
ピンボタントルクスボルトとかがまだ登場していない、昔の盗難防止ボルトなんだね。

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何も気にするところが無くなったフレームを、マジックリンやモノタロウのパーツクリーナーを使いひたすら洗うのだ。

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複雑な形状のフレームは完全に乾くまで放置しておいて、次は何に取り掛かろうかパーツを眺めまわす。
どれにしような、地味に楽しい選択の時間なのだ。

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目に留まったのがステップで、片側だけ御覧の様に真っすぐにならない。
この可倒式のステップはゴムの反力で姿勢を保持するのだが、メインからタンデムまでこの時代のバイクには広く使われた方式だ。

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更に分解するとやはりゴムの自由長が、片方だけフリーにしても伸び切らず短い。
5mm程ヘタっているみたいだ。
どうやって対処しようかな、とりあえず熱湯でグツグツ煮てみた。

暫く煮てみたら2mm位戻ったが・・・これは宿題にしておこう、膨潤って荒業も有るけれど。

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次はスイングアーム。
4.リアフォークブッシュは樹脂製だった。
高分子プラスチックとかが使われ出した時代だが、これより古いバイクだと金属ブッシュになる。
金属にグリスの保持溝とかを入れて。

7.フォークカラーは金属だけど、まだシールに信頼性が今一つだったから、懐かしい20.グリスニップルが付いているのだ。
いやーイイね、グリスニップルは大好きだよ。
グリスガンで古いグリスをニューっと押し出している時なんか、いかにもメンテナンスしている気分に浸れて。

パーツリストの下に 1981.01.20 を発見、正に40年前なのだ。

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ところがまたまた嬉しい手直し箇所が有った、グリスニップルが片方だけ根元から折れていて。
折れた残骸が入ったままの状態を撮り忘れたが、作業としてはまずエキストラクターで回してみる。
しかし固着している残骸を広げる様にエキストラクターが食いむから、更に回らなくなる悪循環に陥るのだね。

生きている反対側のネジを確かめたらM6のストレート、なので最終的には残骸をΦ5mmのドリルで揉んでやり、M6のタップで全てを綺麗に取り払った。
ね、グリスニップルのネジがキラキラ光っているでしょ^^
無事にグリスニップルのメスネジが復活した!

このCB250RSZはあちこちで新旧の過渡期を思わせ、逆に新鮮な懐かしさが嬉しくなってくる。
まだまだレストアは始まったばかりだけど、やっぱりこんな作業は楽しいのだ。

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再開 [CB250RSZ(MC02)]

6月中旬以来、実に4か月もほったらかしになっていた。
このバイクはじっくりレストアしようと始めたが、骨折したのも有ったけれど、フラフラと他のバイクを弄ったり、更に近未来を衝動ポチしたり・・・忘れていた訳では無いのだよ。
近未来CBRは何時でも出動できる体制に出来たから、さあ、また始めよう。

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ここ数ヵ月センターだったCBRを移動させ、CB250RSZを弄り易い環境に整えた。
放置はしていたがしっかりとカバーしておいたので、エンジンの養生内にも異変は無かった。

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出来るだけ無理なく降ろしたかったから、エンジンはいわゆる腰下だけの状態だ。
だからガレージジャッキで軽くアシストさせれば、簡単にボルトも抜けてきた。

下ろしてから持ち上げてみたが、うーん、カブ系の横型エンジンAssyと同じくらいかな~
少し重いから30kg程度か、いずれにしても軽くはない。
ただこのままの状態で何処かに転がしておくのは忍びないよね、まずフレームからレストアしたいから暫くエンジンは触らないだろうし。

そうだ、コイツの専用ブラケットを作って、何時ものスタンドに載せてやろう。

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エンジンのマウント穴を利用するため、適当なフラットバーとアングルでブラケットを2個作り。

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それをL30x30のアングルで連結。

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そして余っていた足場単管用ベースを、ボルト止めが面倒なので溶接した。

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何時もの移動エンジンスタンドベースに、ちょっと重いけど刺し込んだら出来上がりだ。
これで適当な場所に移動させて、キレイキレイ作業も気軽に出来る。

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今日はめちゃくちゃ寒いぞ!
なんて鼻水を啜りながらも、更にリアホイール・スイングアーム等を分解。

確かに寒くはなって来たけれど、あのクソ暑い夏より余程マシ、思いのほか作業は捗る。
何より憎き吸血藪蚊の、完全沈黙はありがたい。

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レストアに備えて [CB250RSZ(MC02)]

各部の確認とレストアのため、ちょこちょこバラしているRSZだけど、なかなか大変になりそう。

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最近流行りの置き配は、RSZ復活を楽にしたく買ってみたボール盤だ。
かなり以前から欲しかった工具だけど、半屋外ガレージでは置き場所に困る一品だった。

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組立自体はあっという間に終わったけれど、この大きさがネックなので収納を考えなければならない。
このタイプのボール盤は何十年も前から有るスタンダードだ。

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話は少し逸れるが、付属の不思議なチャックハンドルに戸惑った。
最初は不良品?かと思ったけれど、センターの丸棒がスプリング式で飛び出ているだけ、何だろうと何回かピコピコしてみた。
ああそうか、差し込んだチャックから外れ易くするためだね。
余計でどうでも良いようなギミックかもだけど、他にもあちこち細かい改良が窺える。
中華も色々と考えているね、でもインチサイズのボルトばかりは困りもの。

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それはそうと、移動台に据え付けなくては。
ベースの裏側を見ると、単管パイプ用ベースが良い感じに刺し込めそうだ。

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移動台にベースをこの様に設置すれば、ボール盤を差し込むだけで安定するな。

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後はズレない様に軽く溶接した。

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けっこう重いボール盤だけど。

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移動台に刺し込めば楽々移動できる。
ヘタに据え付けると雨対策が問題になるけど、これで使わない時は隅っこに追いやって、何らかのカバーをすれば解決だ。
とりあえず適当なゴミ袋をかけておいたが、そのうち専用の素敵なカバーを作ろう。

肝心のバイク復活作業は中々進まないのよね・・・暑すぎて参った(笑)

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分解の始まり [CB250RSZ(MC02)]

CB250RSZを完全復活させる第一歩、状態確認をしながらの楽しい分解だ。

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まずは軽ーくジャブを、エアクリーナー。
ここを見るとブローバイの程度から、エンジンの疲労状態などが分かるのだけど、この時代はそんな環境に対する配慮なんてものは無い。
ブリーザーパイプで大気吹きっぱなしは、恐らく最後くらいの年式だと思う。
タイプとしては乾式に対しての湿式だけど、やはりエレメントであるウレタンフォームは粉々に分解していて、残ったのは跡形くらいだ。
でも部品が出なくなり困る乾式より、どうにでもなる湿式の方が余程好都合だね。

ただいつも思うのは、吸い込まれたウレタンはちゃんと燃えたのだろうか、と。

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市販車のエアクリーナーボックスは例外なく大きい。
スペース的に厳しいバイクであっても出来るだけ容積を確保するのは、それがとっても重要だから。
このバイクよりさらに古いと違ってくるが。

197~80年代は日本製バイクが世界を圧倒していく世代であって、それは製品としてのバイクの完成度を飛躍的に向上させたから。
よく言われる4気筒・DOHC・ディスクブレーキは勿論だけど、電装類や補器類など地味に思えがちな個所にも、製品力を高めるため必須なきめ細やかさを、Made in Japanが遺憾なく発揮された。

だから安易なパワーフィルター化はしたくないの・・・
               先に進まないからこの辺で。

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この頃のヘッドライトケース内は、今や絶滅危惧種であるギボシとコネクターが混在している。しかもコネクターはまだ防水対策など無い。
ただ自分のような素人のバイク好きには、弄り易いし配線を追い易いのは間違いない。

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そんなこんなであっという間にスケルトン、後はエンジンを降ろすだけだが・・・

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このままではチョット重そうだ、頭でっかちだし。
出来るだけ無理はしたくないのもあるが、何より早く核心部を見てみたい。

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ロッカーアームなどが詰ったシリンダーヘッドカバーは、ヘッドとはガスケット無しの液体パッキンで密着されている。
古いW3(650RS)なんかではもちろんガスケットを挟んでいたが、ただそれはタペットクリアランスを不安定にしがちだ。
ガスケットはマクロ視点で見れば緩衝材みたいなもの、要するに厚みが変化しやすいので安定性が乏しい。

RSZの様なガスケット無しのほぼメタルタッチは、表面機械加工精度を高めるためのアルミ鋳造技術次第なので、地味に見えるがいわゆる先進技術なのだ。
ただそれを実現させるためにも、この限られた面に、M6ボルト十数本で細かく締結されている。

なんて言いながら2本折っているのだが・・・だって熱と金属疲労で・・・

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あーあ、どうするよ、掴み代なんて無いじゃん。
まっ最悪でも、なんとかヘリサートが入りそうだから良しとしよう。楽しそうだな~

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ペントルーフが良く分かるピストンと4バルブヘッド、ど真ん中のプラグが良いね。
この状態からしても9000km強の走行距離は、ほぼ間違いなく思える。

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バランサーウエイトが見えるRクランクケースカバー内も、大したスラッジが認められない。
状態は悪くないと思う。
まだオイルフィルターは無くてスクリーンのみだった時代、まるでカブのケース内を見ている様だ。

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ここまで来るとエンジン自体を強度部材として使用する、ダイヤモンドフレームの形状が良く分かる。
と言うか、この時代はとってもシンプルで分かり易い、もうエンジンも容易く降ろせるだろう。

また専用のエンジンスタンドでも作ろうかなーとか、フロントフォークのボトムケースはバフ仕上げかなーとか、アルミリムはスポークは・・・眺めているだけで妄想がとめどなく湧いてくるのだ。


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